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英語の資格・検定試験とCEFRの対照——各実施団体の公表値で

最終更新:2026-10-09

「英検準1級はB2」のような対応は便利ですが、どの団体がどの資料で示した値かで、境目が少しずつ違います。このページは各実施団体の公表値だけを、出典と確認日をつけて並べます。文部科学省の平成30年の対照表は原本を取得できなかったため使っていません。

資料の年度:2026年10月9日時点の各実施団体の公表値・令和9年度(2027年度入試)実施要項/確認日:2026-10-09

CEFRとは

CEFR(Common European Framework of Reference for Languages、ヨーロッパ言語共通参照枠)は、外国語の学習者・教える人・評価する人が熟達度を同じ基準で判断できるように開発された枠組みで、欧州評議会(Council of Europe)が2001年に公開しました。熟達度をA1・A2・B1・B2・C1・C2(C2が最高)の6段階に分け、それぞれの段階でその言語を使って「何ができるか」を示しています(日本英語検定協会, 2026a)。

CEFRとは
段階CEFR英検協会の頁にある説明の要点
熟練した言語使用者C2聞いたり読んだりしたほぼ全てのものを容易に理解できる
熟練した言語使用者C1いろいろな種類の高度な内容のかなり長い文章を理解して、含意を把握できる
自立した言語使用者B2自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的・具体的な話題の複雑な文章の主要な内容を理解できる
自立した言語使用者B1仕事・学校・娯楽などで普段出会う身近な話題について、標準的な話し方なら主要な点を理解できる
基礎段階の言語使用者A2ごく基本的な個人情報や家族情報、買い物などの領域で、文やよく使われる表現が理解できる
基礎段階の言語使用者A1よく使われる日常的表現と基本的な言い回しを理解し、用いることができる

出典: 日本英語検定協会(2026a)「英検CSEスコアとは」の「CEFRとは」の表(同頁はブリティッシュ・カウンシルとケンブリッジ大学英語検定機構を出典としています)。

CEFRは試験ではなく、段階の物差しです。各試験のスコアをCEFRのどの段階に対応させるかは、それぞれの実施団体が研究をして決め、公表しています。だから、団体ごとに表が違います。

実施要項での位置づけ(第6の4)

令和9年度(2027年度入試)の大学入学者選抜実施要項は、第6「評価方法」の4「資格・検定試験等の成績の活用」で、次のように書いています(文部科学省, 2026a, 第6の4、6〜7頁)。

実施要項は特定の対照表を示していません。どの試験を認め、どのスコアやCEFRを要件にするかは、各大学が募集要項で決めます。

大学入試での活用の広がり

文部科学省の「令和7年度大学入学者選抜実態調査」によると、英語の資格・検定試験を活用する選抜区分(入試の方式)の割合は次のとおりです(文部科学省, 2026b, 3頁)。

大学入試での活用の広がり
入試区分2023年度2024年度2025年度
一般選抜25.1%28.1%28.7%
総合型選抜33.6%34.1%29.0%
学校推薦型選抜26.8%27.1%27.5%

2025年度は入試区分の再整理があり、2024年度以前とは単純比較できないと資料は注記しています。割合は選抜区分の数で見たもので、入学者の割合ではありません。調査の読み方は大学入学者選抜実態調査の読み方にまとめました。

英検:英検CSEスコアとCEFR

英検の成績表には、合否に加えて英検CSEスコアが表示されます。英検CSEスコアは、ユニバーサルなスコア尺度CSE(Common Scale for English)を英検の各級で表したもので、合否も英検CSEスコアで判定されます(日本英語検定協会, 2026a)。各級の合格基準スコアは固定されています(日本英語検定協会, 2026b)。

英検:英検CSEスコアとCEFR
級一次試験の合格基準スコア(R・L・W)二次試験の合格基準スコア(S)
1級2028602
準1級1792512
2級1520460
準2級プラス1402427
準2級1322406
3級1103353

出典: 日本英語検定協会(2026b)「表① 各級の合格基準スコア」、日本英語検定協会(2026a)「各級の合格基準スコア」。4級(622)・5級(419)はリーディングとリスニングの一次試験だけで級を認定し、スピーキングテストは4級324、5級266です。

成績表のCEFRは、級の合否ではなく英検CSEスコアから算出されます。英検協会は、受験した級ごとにCEFRを算出できるスコアの範囲を決めており、範囲を下回るとCEFRは表示されず、上回るとその級で算出できるCEFRの上限が表示されます。4級・5級は算出範囲外です(日本英語検定協会, 2026a)。

英検:英検CSEスコアとCEFR
CEFR算出できる英検の級ReadingListeningWritingSpeaking4技能総合
C11級670〜651〜666〜613〜2600〜
B2準1級・1級595〜600〜586〜519〜2300〜
B12級・準1級515〜496〜472〜467〜1950〜
A2準2級・準2級プラス・2級436〜445〜415〜404〜1700〜
A13級・準2級・準2級プラス380〜342〜316〜362〜1400〜

出典: 日本英語検定協会(2026a)「CEFRレベルと英検CSEスコアの対応」の表。

この表には、表の下に4つの注があります。1級を受験して4技能総合が準1級の合格基準スコアである2304未満、準1級を受験して2級の合格基準スコアである1980未満、2級を受験して準2級の合格基準スコアである1728未満、準2級プラスを受験して1550未満だと、4技能総合CEFRは表示されません(日本英語検定協会, 2026a)。2304は準1級の一次と二次の合格基準スコアの和(1792+512)、1980は2級の和(1520+460)、1728は準2級の和(1322+406)にあたります(計算はこのページ)。4技能すべてを受験しないと4技能総合CEFRは表示されず、2022年度以降は技能別のCEFRも表示されます。

英検協会は、4技能総合CEFRの判定方法が、文部科学省で開かれた「英語の資格・検定試験とCEFRとの対応関係に関する作業部会」で示された平成30年3月版の「各資格・検定試験とCEFR対照表」にもとづく、と説明しています(日本英語検定協会, 2026a)。

英検協会の比較対照表(IELTS・英検・TEAP・TOEFL iBT)

英検協会のIELTSの頁には「他の資格・検定試験とCEFRとの比較対照表」があります(日本英語検定協会, 2026c)。

英検協会の比較対照表(IELTS・英検・TEAP・TOEFL iBT)
CEFRIELTS英検TEAPTEAP CBTTOEFL iBT(0〜120)
C29.0〜8.5――――
C18.0〜7.01級400〜375800120〜95
B26.5〜5.5準1級374〜309795〜60094〜72
B15.0〜4.02級308〜225595〜42071〜42
A2―準2級プラス・準2級224〜135415〜235―
A1―3級―――

出典: 日本英語検定協会(2026c)「他の資格・検定試験とCEFRとの比較対照表」。表の下に「文部科学省ウェブサイト、英検ウェブサイトより抜粋。最新情報は左記URLよりご確認ください」とあります。TOEFL iBTの欄は0〜120の旧尺度の値です。

IELTSは1.0から9.0までの0.5刻みのバンドスコアで結果を示し、合格・不合格はなく、スコアの有効期限は試験日から2年間です(日本英語検定協会, 2026c)。TEAPは上智大学と英検協会が共同で開発した、大学で学習・研究するときに必要なアカデミックな英語の運用力を測るテストです(日本英語検定協会, 2026d)。

この表の英検の欄は級で書かれています。上の英検CSEの表のとおり、成績表のCEFRはスコアで決まるので、「その級に合格した」と「そのCEFRが表示された」は一致しないことがあります。

TOEFL iBT:2026年1月からの1〜6の尺度

TOEFL iBTは2026年1月に、0.5刻みの1〜6の尺度を導入しました。4つの技能(Reading・Listening・Writing・Speaking)と総合(Overall)が同じ1〜6で示され、総合は4技能の平均を0.5刻みに丸めた値です(ETS, 2026a, 3頁・13頁)。旧尺度は各技能0〜30、合計0〜120でした。

TOEFL iBT:2026年1月からの1〜6の尺度
1〜6の尺度CEFR旧尺度の合計(0〜120)の目安
6C2114以上
5.5C1107以上
5C195以上
4.5B286以上
4B272以上
3.5B158以上
3B144以上
2.5A234以上
2A224以上
1.5A112以上
1A10以上

出典: ETS(2026a)14頁 Table 6(1〜6と0〜120の対応。Total の列)と Table 7(1〜6とCEFRの対応。Overall の列)。Table 6の0〜120の値は、その1〜6に対応する各技能(0〜30)の最低点を4技能分足したものと説明されています(同, 13頁)。たとえば4は、Reading 18・Listening 17・Writing 17・Speaking 20の和で72です。

ETSは、4のスコアが4技能のどれでも、また総合でもB2にあたるように尺度を作ったと説明しています。旧尺度では、B2の最低点が技能ごとに違っていました(Reading 18、Listening 17、Writing 17、Speaking 20)(ETS, 2026a, 3〜4頁)。

移行の措置として、ETSは成績表に0〜120の尺度での相当点を2年間表示し、その相当点は0〜120の対応する幅の中間の値にするとしています(ETS, 2026b)。

ETSの資料は限界も書いています。データは新しい試験の開始前に集めたもので、実際の受験者の集団と違う可能性があること、ReadingとListeningの1〜6とCEFRの対応は旧尺度を経由した間接的なものであること、運用のデータが集まれば尺度の安定性を検証し続けることです(ETS, 2026a, 15頁)。

ETSの資料には、IELTS Academicとの比較表もあります。総合(Overall)で見ると、IELTS 9・8.5・8はTOEFLの6、7.5は5.5、7は5、6.5は4.5、6は4、5.5は3.5、5は2.5、4.5は2、4は1.5にあたります(ETS, 2026a, 24頁 Table B1)。総合は、受験者を実力より高いIELTSのバンドに分類する誤りを減らすため、4技能の平均を次の0.5刻みに切り上げて作っています(同)。

GTEC

ベネッセコーポレーションの「GTEC」(中学生・高校生向け)は、スコアとCEFRの対照を次のように公表しています(ベネッセコーポレーション, 2026)。

GTEC
CEFRTotalReadingListeningWritingSpeaking
B21180〜280〜290〜290〜320
B1930〜220〜220〜230〜260〜
A2680〜150〜160〜190〜180〜
A1260〜60〜70〜70〜60〜
Pre-A10〜2590〜590〜690〜690〜59

出典: ベネッセコーポレーション(2026)「スコア・CEFRレベル」の「「GTEC」スコアとCEFRレベルとの対照表(技能別)」。Speaking の B2 は原本の表記のまま「320」です。

4技能合計の上限スコアはタイプで違い、Core 840点、Basic 1080点、Advanced 1280点です(同)。TotalのB2(1180以上)はBasicの上限1080を超えるので、B2のTotalはAdvancedでだけ出ます(このページで計算)。GTECのスコアの頁(/gtec/fs/score/)は、2026年10月9日には2023年改定版の頁(/gtec/fs/score/2023.html)へ自動で移る作りになっていました。

TOEIC

国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)は、TOEIC Program各テストのスコアとCEFRの対照表を公表しています。数字はそれぞれのCEFRに対応する最低スコアです(国際ビジネスコミュニケーション協会, 2026)。

TOEIC
CEFRL&R ListeningL&R ReadingS&W SpeakingS&W Writing
C1490〜455〜180〜180〜
B2400〜385〜160〜150〜
B1275〜275〜120〜120〜
A2110〜115〜90〜70〜
A160〜60〜50〜30〜

出典: 国際ビジネスコミュニケーション協会(2026)「TOEIC Program各テストスコアとCEFRとの対照表」。同協会は、TOEIC TestsでおおよそA1〜C1程度の英語力を測定できるとし、出典としてETSの2008年の研究を挙げています。

TOEICは、Listening & Reading と Speaking & Writing が別の試験です。大学が「4技能」を求めているときに、どちらの試験の、どの技能のスコアが必要かは募集要項で確かめてください。

対照表どうしの食い違い

同じ試験の同じスコアでも、表によってCEFRの境目が違うことがあります。

対照表どうしの食い違い
項目英検協会の比較対照表ETSの資料
IELTS 8.0のCEFRC1(8.0〜7.0)Table B2の「IELTS claimed CEFR level」でC2
IELTS 5.5のCEFRB2(6.5〜5.5)同じ表でB2
TOEFL(旧尺度)のB1の下限421〜6の3(B1)が合計44以上に対応
TOEFL(旧尺度)のC1の下限951〜6の5(C1)が合計95以上に対応

出典: 日本英語検定協会(2026c)、ETS(2026a)14頁 Table 6・Table 7、26頁 Table B2。

ETSの資料のTable B2は、IELTSのCEFRを各試験のウェブサイトの情報にもとづいて示しています(ETS, 2026a, 24〜26頁)。英検協会の表は文部科学省と英検のウェブサイトからの抜粋です(日本英語検定協会, 2026c)。もとにした研究と時期が違うので、境目の小さな違いはどちらかの誤りとは限りません。

高校の先生が生徒に示すときは、次の順で確かめるのが確実です。

  1. 大学の募集要項が、スコアで書いているか、CEFRで書いているか、級で書いているか。
  2. CEFRで書いているなら、大学がどの対照表を使うと書いているか。
  3. スコアの有効期限(受験した時期の条件)と、どの方式(4技能すべてか、総合だけか)の結果を認めるか。

このページで扱わないこと

出典

よくある質問

英検準1級に受かればCEFRのB2ですか。

英検協会のIELTSの比較対照表は、準1級をB2の欄に置いています(日本英語検定協会, 2026c)。ただし英検の成績表に出るCEFRは、級の合否ではなく英検CSEスコアから算出されます。4技能総合ではB2が2300以上で、準1級を受験して4技能総合が1980未満だとCEFRは表示されません(日本英語検定協会, 2026a)。大学が「準1級」と「B2」のどちらで要件を書いているかを確かめてください。

TOEFL iBTの新しいスコア(1〜6)は、旧スコア(0〜120)だと何点ですか。

ETSの資料の対応表では、総合の6が114以上、5.5が107以上、5が95以上、4.5が86以上、4が72以上、3.5が58以上、3が44以上です(ETS, 2026a, 14頁 Table 6)。ETSは移行のため、成績表に0〜120の相当点を2年間表示するとしています(ETS, 2026b)。

文部科学省の「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」はどこで見られますか。

平成30年3月の表は、文部科学省の現在のサイトから元の頁が消えており、国立国会図書館の写しも2026年10月9日には応答503で開けませんでした。このページはその表を使わず、各実施団体の公表値だけで書いています。なお英検協会は、英検の4技能総合CEFRの判定方法が、この平成30年3月版の対照表にもとづくと説明しています(日本英語検定協会, 2026a)。

GTECでB2をとるには何点必要ですか。

ベネッセの公表値では、4技能のTotalで1180以上がB2です。技能別ではReading 280以上、Listening 290以上、Writing 290以上、Speakingは320です(ベネッセコーポレーション, 2026)。Totalの上限はタイプで違い、Coreが840、Basicが1080、Advancedが1280なので、1180以上のスコアはAdvancedでだけ出ます(同。計算はこのページ)。

大学の出願に使える英語の検定と点数はどこで調べますか。

各大学の募集要項です。この資料室では、武蔵境から通える12大学の要件を[英語の外部検定の一覧](/eiken-yoken/)にまとめています。英検をどの入試でどう使うか(出願資格・換算・加点など)は、このページの末尾で案内している運営者の公式サイトの記事で扱っています。

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