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ビデオ通話で受ける年内入試の面接は対面と何が違うか|オンライン面接の評価の研究

最終更新:2026-10-19

自室の机にパソコンを置いて面接の接続を試すと、画面の相手を見る位置とカメラの位置が離れていることに気づきます。年内入試の面接をビデオ通話で受けると、対面のときと評価は変わるのか、話す内容のほかに何を準備すればよいのかが気になるところです。ビデオ通話でも選抜を運用できた研究がある一方、画面を通すことで視線や応答の伝わり方が変わり、面接の評価点に差が出た研究もあります。 志望理由を整える準備に、声と表情が相手へどう届くかを確かめる作業を加えることが大切です。

資料の年度:2026/確認日:2026-10-19

自室の机にパソコンを置いて面接の接続を試すと、画面の相手を見る位置とカメラの位置が離れていることに気づきます。年内入試の面接をビデオ通話で受けると、対面のときと評価は変わるのか、話す内容のほかに何を準備すればよいのかが気になるところです。ビデオ通話でも選抜を運用できた研究がある一方、画面を通すことで視線や応答の伝わり方が変わり、面接の評価点に差が出た研究もあります。 志望理由を整える準備に、声と表情が相手へどう届くかを確かめる作業を加えることが大切です。

面接の違いを考える際は、入学を認める判断、採点の一貫性、受け答えに付く点を区別すると見通しがよくなります。通信がつながって試験が終わることと、対面と同じように伝わることも、それぞれ確かめたい事柄です。まず募集要項で当日の方式を押さえ、研究が比べた対象を読み分けたうえで、使う機器と会話の両方を試しておくと、準備すべき点が具体的になります。

募集要項で面接の方式と受験環境を読み分ける

要項の「オンライン」という表記を見たら、まず試験方法の欄で、面接官とその場で話す方式なのか、回答を録画して提出する方式なのかを読みます。ビデオ通話は質問と回答を往復させる形で、録画提出は撮影した内容を後から評価してもらう形です。接続方法だけを先に調べると、当日の会話があるかどうかという基本的な違いを見落としやすくなります。総合型選抜と学校推薦型選抜のどちらでも、出願する方式の説明と受験者向けの案内を対応させて読むことが出発点です。

次に、面接の実施場所と用意する機器の条件を確かめます。自宅から受けるのか、大学が指定した場所で機器を使うのかによって、本人が整える範囲が違います。端末の種類、カメラやマイク、使うアプリ、本人確認の手順を別々に書き出すと、手元にある機器で足りる部分と事前相談が必要な部分を分けられます。面接の配点や評価の観点は選抜方法の欄で読み、機器の条件は受験上の注意や接続案内で読む、というように情報の役割を分けると整理しやすくなります。

対面からビデオ通話に変わると、移動や入室の準備に代わって、画面と音声を通したやり取りの準備が加わります。比較する際は、面接で話す中身と、その中身を相手へ届ける経路を区別してみましょう。次の表の確認先を手掛かりに、手元の要項の該当箇所へ印を付けておくと、後で接続案内が届いたときにも照合しやすくなります。

対面からビデオ通話に変わると、移動や入室の準備に代わって、画面と音声を通したやり取りの準備が加わります
確かめること対面での準備ビデオ通話での準備要項や案内で読む箇所
面接を受ける場所会場までの移動と集合場所指定された場所と周囲の音試験会場・受験上の注意
相手への伝達声の大きさと室内での距離マイクの音量と映る範囲機器・接続の条件
本人確認当日示す書類の用意書類の示し方と画面上の操作本人確認の手順
途中で困った場合係員への伝え方通信が切れた際の連絡方法緊急時の対応

医療の選抜をまとめた研究では、運用と好みがわかれた

研究の全体像として、Selvamらはビデオ面接を扱う医療分野の研究を集め、どのような利点と課題が報告されているかを整理しました。[1] このように研究の広がりと内容を見渡す方法を、スコーピングレビューと呼びます。対象は米国とオーストラリアの医療の選抜、後で扱う個別研究は米国の医学部・薬学部と欧州の模擬採用面接であり、いずれも日本の年内入試を直接調べた研究ではありません。ここでは受験生の結果を予想する数字として使わず、面接を比べる際の観点を取り出します。

集められた研究は43件で、そのうち17件が学会の抄録、26件が査読を経た論文でした。査読とは、専門家が論文の方法や記述を審査する手続きです。技術的な問題は少なく、起きた問題にも対処できたという報告があり、時間や費用の負担を軽くする利点も示されました。一方、応募者と面接官の多くは対面を好んでおり、実施が円滑であることと、参加者が好むことは別の結果になっています。

このレビューでは、結果を偏らせるおそれが低いと評価された研究は4件でした。参加者の集め方や比べ方が結果に影響する可能性を含め、研究全体の質にも課題が示されています。多数の報告があることだけで結論を強くするより、各研究が何を測ったのかに目を向ける読み方が必要です。実際に試験を終えられたか、応募者がどう感じたか、選抜の判断がどうなったかを分けると、後に続く研究の結果も理解しやすくなります。

入学の可否と採点の一貫性を調べた結果

Ballejosらは米国の医学部で、対面とビデオ通話を用いた752件の面接を分析しました。[2] 調べた中心は、面接の形式を変えたときに入学を認める判断が変わるかどうかです。結果として、ビデオ通話の導入によって全体の入学の可否に影響は見られず、背景の多様な応募者を選ぶ働きも保たれていました。これは、離れた場所から面接に参加する仕組みが、選抜の運用の中で機能した例として読めます。

ここでいう「入学の可否」は、面接の受け答えに付いた点そのものとは異なります。面接の形式を比べるときは、最終判断を比較しているのか、面接の得点を比較しているのかを論文ごとに確かめることが重要です。要項を読む側も、面接が選抜全体のどこに位置するかを先に押さえておくと、研究の結果と出願先の仕組みを混同しにくくなります。書類や別の試験との組み合わせは、選抜方法と配点の記載を対応させて整理します。

Hammondらは米国の薬学部で、対面で受けた438人とオンラインで受けた588人の複数面接を比べました。[3] 複数面接とは、異なる課題や場面に対応する短い面接を組み合わせる方法です。オンライン版では、各課題の中で採点がまとまる性質が高く、対面の代わりとしての妥当性と信頼性を支える初期の証拠が得られました。妥当性は意図した力を評価しているか、信頼性は測定がどの程度一貫しているかを考える言葉です。

ただし、チームワークや誠実さの課題では形式による点の差があり、比較したのは年度の異なる受験者の集団でした。最終判断が保たれたという医学部の結果と、課題内の採点がまとまったという薬学部の結果は、異なる側面を支える証拠です。研究を読むときは、何を比べたかを短い言葉で添えておくと、「オンラインも対面も同じ」という大きな結論にまとめずに理解できます。

模擬採用面接では、視線や存在感に関わる評価の差が出た

一方、Baschらはドイツの大学の学生ら114人が参加した模擬採用面接で、対面とビデオ通話を比べました。[4] ビデオ通話の面接では、受け答えに対する評価が対面より低くなりました。その差には、相手がそこにいると感じる程度、視線が合っている感覚、自分の経験や長所を示す振る舞いの違いが関わっていました。面接の形式は、回答の言葉だけでなく、相手とのやり取りの受け止められ方にも関係していたのです。

この結果から準備の観点として考えられるのは、顔の映り方に加えて、応答が相手へ届く過程を試すことです。画面に映る相手の顔を見ていると、カメラに対しては視線が下がる配置もあります。カメラと画面の位置を調整し、話すときと聞くときに自然な姿勢を保てるかを、練習相手の側から見てもらう方法が考えられます。見栄えだけを追い込むより、質問を聞いて返答する流れが途切れないかを点検することに意味があります。

Melchersらの研究は、スイスの大学の学生や卒業直後の人が参加し、対面、電話、ビデオ通話の模擬採用面接を比較しました。[5] 電話とビデオ通話では面接の評価が対面より低かった一方、面接後の公正さの受け止め方や、不安・緊張の指標には形式による差が見られませんでした。本人が落ち着いて話せたと感じることと、聞き手が付ける評価は分けて考える必要があります。練習後には本人の感想を残すとともに、相手が話の要点をどう受け取ったかを尋ねると、伝わり方を具体的に見直せます。

採用を想定する課題と、学びたい理由を尋ねる入試では、話す内容や評価の目的が異なります。それでも、画面越しにどの情報が届きにくいかという観点は、機器を試す際の手掛かりになります。練習で返してもらう感想も、「印象がよいか」だけで終えず、「何をした経験として伝わったか」「理由のつながりを追えたか」という内容に寄せると、修正する場所がはっきりします。

カメラ、音声、背景を会話と一緒に試す

事前の接続では、本番に使う予定の端末を机に置き、椅子に座った状態で顔と上半身の映り方を確かめます。カメラが低い位置にあるなら、安定した置き方で高さを調整し、無理にあごを上げたり体をかがめたりしない姿勢を探します。画面に映る自分の顔だけを見続けると質問への注意がそれるため、練習では相手の話を聞く動作も含めて試します。顔に光が当たる向きや、姿勢を変えても顔が画面から外れないかも、相手に見てもらうと判断しやすくなります。

音声は、機器の設定画面でマイクが反応するかを見た後、実際に会話して確かめます。小さな声で話し始めた部分や、文の最後まで聞き取れるかを相手に尋ねると、音量の目盛りだけでは気づきにくい点を拾えます。聞き取りにくいときは、口とマイクの距離、周囲の生活音、イヤホンなどの接続を順に確かめます。設定を変えた後には再び話し、変更前より聞きやすくなったかまで見届けておきます。

背景は、試験の指示に沿って整え、画面に入る私物や個人の情報を事前に見直します。背景を加工する機能は、使用の可否や本人確認との関係を案内で確かめてから選びます。部屋を立派に見せることを目標にせず、本人の姿が見え、周囲の動きや物音で会話が遮られない環境を目指します。同居する家族がいる場合は、面接の予定と、入室や声掛けを避けたい時間帯を共有しておくと準備が具体的になります。

話す練習では、志望理由を最後まで読み上げるだけでなく、途中で質問を受けて答えるやり取りを入れます。相手の発言が終わったことを確かめてから答え始め、聞こえなかった箇所は「最後の部分をもう一度お願いします」と伝える練習もします。説明は要点を先に述べ、その根拠となる経験を続けると、聞き手が話の位置を追いやすくなります。録画を使う練習は参加者の同意を得て行い、本番の録画や資料の使用については大学の指示に従います。

接続の問題は出願前に相談し、当日の手順まで決める

静かな場所や安定した通信を用意しにくい場合は、出願前の確認を優先します。家庭内で端末や回線を共有しているなら、面接を受ける時間帯に使えるかを家族と調整し、難しければ高校の先生に利用場所や機器について相談します。学校の設備を借りる案があるときも、大学が認める受験場所の条件と、学校側の利用条件の両方を確かめます。どこから受けるかを早く決めることで、その場所で接続を試す時間を確保しやすくなります。

聞こえ方や画面の見え方、操作に配慮が必要な人は、受験上の配慮の案内を読み、相談方法と申請の時期を確認します。普段使っている補助機器や設定がある場合は、何を使い、どの操作で困るかを具体的に伝えられるようにします。通信環境の問題と本人に必要な配慮を分けて説明すると、大学側へ確かめたい点も明確になります。高校の先生には要項の該当箇所を示し、誰がどこへ相談するかまで決めておくと、話が途中で止まりにくくなります。

接続が切れた場合の対応は、受験者向けの案内に書かれた連絡先と手順を控えます。再接続するのか、連絡をして指示を待つのかを事前に読み、端末の画面を開けなくなっても連絡方法を確認できる形にしておきます。接続試験が案内されている場合は、その手順に沿って実施し、困った点を本番前に伝えます。接続先の名称や表示名、入室後の待ち方も、実際の操作と結び付けて確かめておきます。

面接前の見直しでは、内容の準備と環境の準備を交互に確かめると、機器の調整だけに時間が偏ることを避けられます。志望理由を自分の言葉で説明した後、その説明が相手に届いたかを聞き、必要な箇所を直してもう一度話します。ビデオ通話と対面の違いは、離れた場所から同じ会話をするという変更に加え、視線や声を伝える経路が変わることにあります。カメラの高さと視線、音声、背景、接続を会話の中で確かめておくことが、当日の受け答えを支える準備になります。

よくある質問

ビデオ通話なら面接の評価は対面より低くなるのですか

研究の結果は、比べるものによって異なります。医学部では入学の可否に影響が見られず、薬学部ではオンラインの課題内の採点に一貫性があった一方、模擬採用面接では評価点が低く出ました。出願先の説明では面接の位置づけと配点を確かめ、準備では話す内容と伝わり方の両方を見直します。練習後に聞き手へ要点を言い返してもらうと、自分が伝えたかった内容との違いに気づきやすくなります。

カメラをずっと見続けて話す方がよいですか

まずはカメラの位置と画面を見る位置が大きく離れないように、端末の置き方を試すところから始めます。話すときの視線だけを固定しようとすると、相手の質問を聞くことや表情を見ることへ注意を向けにくくなる場合があります。練習相手に自然な向きで話せているかを尋ね、聞く場面と答える場面を通して調整しましょう。姿勢を保つために首や肩に無理が生じていないかも、接続の練習で一緒に確かめます。

通信が不安定な場合、スマートフォンで受けてもよいですか

使用する端末は、出願先の要項と接続案内にある条件を先に確かめます。別の端末を使いたい場合は、画面の大きさだけで判断せず、指定アプリや本人確認の操作に対応しているかを大学へ相談します。高校には利用できる場所や機器の相談をし、接続が切れたときの連絡手順も控えておきます。端末を変更する場合は、変更後の機器で会話と操作を試し、当日使う環境として整えておきます。

この記事の限界

対象は米国などの医療の選抜と、ドイツ・スイスの学生らによる模擬採用面接に偏り、日本の年内入試における評価差を直接測った根拠は含まれていません。単独の大学での比較や年度の異なる受験者の比較があり、通信機器やビデオ通話への慣れが変化するなかで、過去の結果を現在の受験生の得点差へ置き換えることにも制約があります。募集要項や接続の条件は年度ごとに変わるため、受験する年度の要項と大学が追加で発表する案内を優先します。個別の出願判断には、必要な機器、利用場所、受験上の配慮を本人の状況に照らして確かめる作業が必要であり、この記事はその相談に持ち込む観点を示すものです。

参考文献

  1. Selvam ほか. Video-based interviewing in medicine: a scoping review. Systematic Reviews. 2022;11(1):94.
  2. Ballejos ほか. An Equivalence Study of Interview Platform: Does Videoconference Technology Impact Medical School Acceptance Rates of Different Groups? Advances in Health Sciences Education. 2018;23(3):601-610.
  3. Hammond ほか. Validity evidence for a virtual multiple mini interview at a pharmacy program. BMC Medical Education. 2023;23(1):551.
  4. Basch ほか. It Takes More Than a Good Camera: Which Factors Contribute to Differences Between Face-to-Face Interviews and Videoconference Interviews Regarding Performance Ratings and Interviewee Perceptions? Journal of Business and Psychology. 2021;36(5):921-940.
  5. Melchers ほか. A Comparison of Conventional and Technology-Mediated Selection Interviews With Regard to Interviewees' Performance, Perceptions, Strain, and Anxiety. Frontiers in Psychology. 2020;11:603632.

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よくある質問

ビデオ通話なら面接の評価は対面より低くなるのですか

研究の結果は、比べるものによって異なります。医学部では入学の可否に影響が見られず、薬学部ではオンラインの課題内の採点に一貫性があった一方、模擬採用面接では評価点が低く出ました。出願先の説明では面接の位置づけと配点を確かめ、準備では話す内容と伝わり方の両方を見直します。練習後に聞き手へ要点を言い返してもらうと、自分が伝えたかった内容との違いに気づきやすくなります。

カメラをずっと見続けて話す方がよいですか

まずはカメラの位置と画面を見る位置が大きく離れないように、端末の置き方を試すところから始めます。話すときの視線だけを固定しようとすると、相手の質問を聞くことや表情を見ることへ注意を向けにくくなる場合があります。練習相手に自然な向きで話せているかを尋ね、聞く場面と答える場面を通して調整しましょう。姿勢を保つために首や肩に無理が生じていないかも、接続の練習で一緒に確かめます。

通信が不安定な場合、スマートフォンで受けてもよいですか

使用する端末は、出願先の要項と接続案内にある条件を先に確かめます。別の端末を使いたい場合は、画面の大きさだけで判断せず、指定アプリや本人確認の操作に対応しているかを大学へ相談します。高校には利用できる場所や機器の相談をし、接続が切れたときの連絡手順も控えておきます。端末を変更する場合は、変更後の機器で会話と操作を試し、当日使う環境として整えておきます。