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英語で受け答えする大学の面接で何が評価されるか|外国語で話す力の評価の研究

最終更新:2026-11-04

募集要項に「英語による質疑を含む」とあると、文法の正しさ、使う単語、話の滑らかさ、中身のどこまで見られるのか迷います。英語で話す力の評価は正しさだけでなく、語彙や話を続ける力とも結びつき、評価者と試験形式によっても動きます。練習のあとに「間違えた文法はなかったか」だけを振り返ると、言葉を探して説明が途切れた場所や、相手に意味が届いたかという点が残ります。総合型選抜や学校推薦型選抜の準備では、英語の誤りを直す作業と、要項に示された形式で受け答えを組み立てる作業の両方に目を向けたいところです。

資料の年度:2026/確認日:2026-11-04

募集要項に「英語による質疑を含む」とあると、文法の正しさ、使う単語、話の滑らかさ、中身のどこまで見られるのか迷います。英語で話す力の評価は正しさだけでなく、語彙や話を続ける力とも結びつき、評価者と試験形式によっても動きます。練習のあとに「間違えた文法はなかったか」だけを振り返ると、言葉を探して説明が途切れた場所や、相手に意味が届いたかという点が残ります。総合型選抜や学校推薦型選抜の準備では、英語の誤りを直す作業と、要項に示された形式で受け答えを組み立てる作業の両方に目を向けたいところです。

英語の学術向けの試験を調べた研究では、文法、語彙、発音、流暢さという複数の面から、評価者のつけた総合の点を分析しています。[1] 流暢さとは、ここでは言葉をつなぎ、話を進める滑らかさを指します。点に結びつく特徴を知ると、練習のできを「英語が得意か苦手か」という大きなくくりだけで見ずに済みます。文法の知識はあるのに答えを続けられない人と、話は続くものの意味が曖昧になる人では、確かめたい部分も変わります。

大学入試の英語面接で、要項の言葉は何を示すか

「使用言語」は、試験のどの部分でどの言語を使うかを読む欄です。「英語による質疑を含む」という記述なら、面接の中に英語で問われる場面があることを示しますが、その文言だけでは文法や内容の配点までは決まりません。「実施方法」に書かれる個人・集団の形式や試験官の人数と、「評価の観点」に書かれる力をつなげて読むと、場面と採点の観点を対応させられます。以下の表では、言語、形式、評価の観点、配点のそれぞれに、併せて読む場所を対応させています。

「使用言語」は、試験のどの部分でどの言語を使うかを読む欄です
要項で読む場所そこから読む内容併せて読む場所
使用言語英語を使う範囲試験内容、質疑についての注記
実施方法個人か集団か、誰と話すか試験官の人数、進行の説明
評価の観点言語の力や説明内容についての記述各試験の評価方法
配点面接に置かれた点の重み内訳や総合判定についての注記

英語の話す試験の研究でも、測っているものの範囲が重要です。Iwashitaらは、学術向けの英語試験の評価尺度を作る取り組みの中で、200の発話記録について言語の特徴と総合の評価を照らし合わせました。[1] 文法の正確さや複雑さ、語彙、発音、流暢さを測った一方、何を話したかという内容は測っていません。[1] そのため、この結果を読むときには、話の中身まで含めた評価の順位表として扱わず、英語表現のどの特徴が水準に結びついていたかに焦点を置きます。

語彙は、難しい単語の数だけで見るものではない

Iwashitaらの研究では、調べたどの面の特徴も発話の水準を見分けるのに役立ち、とくに語彙と流暢さの特徴が大きく関わっていました。[1] 文法だけが評価を決めていたわけでも、文法が無関係だったわけでもなく、複数の面を見た中で語彙と流暢さが目立ったという結果です。ここで調べたのは相関、つまり特徴と点が一緒に動く関係で、特定の練習をさせて点の変化を比べた実験ではありません。[1] したがって、準備の観点にはなりますが、単語を増やした分だけ点が上がるという計算には置き換えられません。

マレーシアの大学で76人の発話を分析したHuらの研究は、語彙の見方をさらに細かくしています。[3] 自分の意見をひとりで述べる試験で、学術的な語彙の使用は高い点と結びついていましたが、語彙の多様さは点に影響していませんでした。[3] 学術的な語彙とは学問的な説明で用いる言葉、多様さとは使う語の種類の幅を指します。両方をひとまとめにして「語彙が多い」と呼ぶと、研究で何が評価と結びついたのかを読み違えます。

Huらの分析では、文の複雑さにも点への影響が見られませんでした。[3] 長く入り組んだ文を作ることと、評価者に意味が届くことを同じ目標にしないための手掛かりになります。同じ研究で評価者は、伝わったかどうかを重く見ていたと報告されており、見慣れない語が入っているだけで良い説明になるという読み方には合いません。[3] 志望する分野について話す場合も、用語そのものを知っているかに加え、その語で何を説明したいかという観点が生まれます。

流暢さは、ひたすら速く話すことなのか

Kormosらは、ハンガリーの英語学習者16人の発話を、英語を母語とする教員と母語としない教員に評価してもらいました。[2] 話す速さ、一続きに話す長さ、声を出している時間の割合などは、どの教員でも流暢さの点をよく予測していました。[2] ここでの「予測」は、その特徴を測ると点の高低を説明しやすかったという意味で、将来の入試結果を予告することではありません。言葉を続けて出せる様子が、聞き手の感じる滑らかさと結びついていたと読めます。

一方、Huらの意見を述べる試験では、話す速さは総合の点に影響せず、止まりや言い直しが少ないことが高い点と結びついていました。[3] Kormosらが扱った流暢さの評価と、Huらが扱った総合の評価では、点が表すものの範囲も変わります。[2][3] また、Kormosらの研究では言いよどみの回数は点に影響していませんでした。[2] 速さや止まる回数のどれかを取り出して、どの試験にも共通する採点基準にするより、何の点との関係を調べた結果かを読む必要があります。

正確さも、滑らかさと切り離して捨てる項目ではありません。Huらの研究では、全体の正確さや聞き取りやすい発音も高い点と結びついており、滑らかに続くことだけが評価の手掛かりになっていたのではありません。[3] 一方でKormosらは、正確さや語彙の多様さを流暢さの判断にどれほど織り込むかが、教員ごとに違ったと報告しています。[2] 「流暢だった」という講評にも、話の進み方を指す場合と、英語全体の印象を含む場合があるため、研究では測った項目を細かく示す意味があります。

評価者の違いは、どのように点に表れるか

Kangらは、採点の訓練を受けていない評価者が英語試験の発話記録につけた点を調べました。[4] 点のばらつきの約20%には、評価者自身の背景や考え方が関わっており、とくに英語を母語とするかどうかの関わりが強い結果でした。[4] これは、受験者が得た点の約20%を差し引くという意味ではなく、採点結果の散らばりにどんな要因が関わったかという分析です。点を読んで本人の力を考える際には、話した人の特徴に加え、聞いて判断する側の条件も含まれることを示しています。

この研究には、評価者の違いが固定されたままとは限らないという続きもあります。短いオンラインの訓練を行うと、厳しすぎる評価者や甘すぎる評価者の一部で、背景や考え方の影響が大きく減りました。[4] 対象の出発点が訓練を受けていない評価者だったことと、訓練後の結果が一部の評価者についてのものだったことは、結果の範囲を読むうえで重要です。[4] 点のぶれをすべて相手との相性で片づけるのではなく、基準を共有する過程も評価の条件に含めて考えられます。

Yanの研究では、ある大学独自の英語の話す試験について、評価者どうしの点とコメントを調べました。[5] 全体としての一致はおおむね十分だった一方、採点の厳しさには違いがあり、まったく同じ点をつける割合は低めでした。[5] とくに点の低い水準では、受験者の得意・不得意の組み合わせがさまざまだったために、評価者の点がそろいにくくなっていました。[5] 大まかな水準の判断がそろうことと、個々の点がぴったり重なることを分けて読むと、評価の一致という言葉の中身が見えてきます。

話す相手と形式が変わると、見える力も変わる

Brooksの研究は、カナダの大学の進学準備課程で、同じ受験者が試験官と話す形式と、ほかの受験者と組んで話す形式を受けたものです。[6] 受験者同士で話した場合のほうが平均の点が高く、やり取りもより複雑でした。[6] 分析したのは8組で、人数の多い集団全体の傾向を広く測った研究というより、形式を変えたときのやり取りと点を詳しく見た比較です。[6] 同じ人が話しても、誰が相手にいるかによって、評価の材料になる発話が変わることが示されています。

この比較での受験者同士の会話を、要項の「集団面接」という言葉にそのまま重ねると、話す相手を見落とします。要項の実施方法に複数の受験者とある場合でも、試験官の質問に順に答えるのか、受験者同士で意見を交わすのかという記述までが形式を読む材料です。Brooksが比べたのは、まさに試験官との会話と受験者同士の会話であり、単に同じ場所にいる受験者の数を変えた比較ではありません。[6] 試験官の人数も、受験者の人数や、発言を向ける相手とは別の欄として読むと整理しやすくなります。

ひとりで意見を述べる準備が向く人と、質問を受けながら説明を進める準備が要る人では、練習に置く場面が変わります。Huらの研究のように意見をひとりで述べる試験では、自分の発話が評価の中心ですが、Brooksの比較では相手とのやり取りそのものが形式の一部でした。[3][6] 完成した説明を最後まで話せても、相手の言葉を受けて答える場面をまだ試していなければ、準備した範囲はひとりで話す部分にとどまります。逆に、会話が続く人でも、意見をまとまった形で述べる試験を受けるなら、その形式に沿って力を見せる場面が必要になります。

出願までにすること

言語の特徴を見る研究は語彙や流暢さに目を向け、形式を比べる研究は相手とのやり取りに目を向けています。[1][6] この両方を準備に取り入れるなら、要項の記述、本人の言葉、相手のいる受け答えを順に形にすると、何を練習したかが残ります。記録には、使った語や止まった箇所に加え、質問された内容も残すと、あとから練習の条件をたどれます。

  1. 募集要項の「使用言語」「英語による質疑」「個人・集団」「試験官の人数」に当たる記述を、ページとともに表へ転記します。書かれていることと、記述のないことを空欄のまま分け、推測で埋めないようにします。形式が曖昧な箇所は、大学が公表する入試の質問窓口へ、該当する文言を添えて確かめます。
  1. 志望理由や学びたいことについて、自分が説明に使う語を選び、それぞれを短い文の中で使ってみます。言葉が出ずに止まった箇所は、伝えたかった意味と、言えた表現を並べて記録します。難しい語を足す前に、手持ちの言葉で理由や具体例までつなげられるかを試すと、語彙の練習対象が絞れます。
  1. 要項から読み取った形式を練習相手に伝え、質問への返答や意見交換を実際に行います。相手には、英語の誤りの指摘に加えて、説明から受け取った内容を日本語で返してもらい、伝えるつもりだった意味とのずれを残します。放課後の練習の終わりに手元に残るのは、「うまく話せた」という印象だけでなく、言えたことと相手に届いたことの記録です。

よくある質問

英語の資格を持っていれば、英語での面接を省けますか

資格の提出と面接の扱いは、出願資格や試験の免除についての記述で判断します。資格を示す欄があっても、その欄に面接を省く条件まで書かれているとは限らないため、提出書類の一覧だけで手続きを終えないことが大切です。試験を免除する記述がある場合は、対象となる選抜方式と、必要な申請が示されている箇所まで読み、自分の出願に当たる条件を確認します。

英語の質問を聞き取れなかったら、聞き返してもよいですか

面接中の受け答えとしては、聞き取れた部分を手掛かりに、聞き直したい範囲を相手へ伝える方法があります。聞こえなかった場合と、語の意味が理解できなかった場合では、相手に求める説明も変わります。言語の切り替えや質問の繰り返しについて当日の指示があればそれに従い、練習では、自分が何を聞き直したいのかを表す言葉も用意しておくと、応答の選択肢になります。

受験上の配慮が必要な場合、面接当日に伝えればよいですか

聞くことや話すことに関する配慮が必要な場合は、募集要項の受験上の配慮の欄を、出願の準備を始める段階で読みます。事前相談の時期、申請先、必要書類について記述があれば、その手順に沿って準備を進めます。当日に初めて伝える段取りで予定を組まず、英語を使う試験のどの場面で何が必要かを、相談の際に具体的に伝えられる形にしておくことが大切です。

この記事の限界

比較した研究の中心は英語の話す試験であり、日本の大学入試の英語面接で、志望理由の中身と英語表現のどちらにどれだけ点を置くかを直接調べたものではありません。発話の記録と点を照らした相関の研究や、限られた人数・組数の比較が含まれ、語彙や流暢さを練習した後の変化を一律に見積もる材料にはなりません。要項の使用言語や形式は年度・選抜方式に対応させて読み、最新の募集要項と大学が公表する説明を優先する必要があります。ここで挙げた評価の観点は準備を具体化する手掛かりであり、個別の出願先や出願の可否を決める際には、その方式の条件と本人の準備状況との照合が欠かせません。

参考文献

  1. Iwashita ほか. Assessed Levels of Second Language Speaking Proficiency: How Distinct? Applied Linguistics. 2007;29(1):24-49.
  2. Kormos ほか. Exploring measures and perceptions of fluency in the speech of second language learners. System. 2004;32(2):145-164.
  3. Hu ほか. What Numbers Cannot Fully Reveal: Correlating CAFP Measures With Holistic Human Ratings and Examiners’ Insights in an Opinion-Based Monologic English-Speaking Test. Sage Open. 2025;15(4):21582440251385083.
  4. Kang ほか. The effect of training and rater differences on oral proficiency assessment. Language Testing. 2019;36(4):481-504.
  5. Yan. An examination of rater performance on a local oral English proficiency test: A mixed-methods approach. Language Testing. 2014;31(4):501-527.
  6. Brooks. Interacting in pairs in a test of oral proficiency: Co-constructing a better performance. Language Testing. 2009;26(3):341-366.

要項の一文を、あなたの出願書類の一文に変えるところまで付き合う

  • 向く人: 要項を読んでも、自分の評定と英検で出せる方式を絞り切れない高校生
  • 向く人: 志望理由書と小論文を、出願の数か月前から一対一で書き直していきたい人
  • 向かない人: 志望理由書や活動報告書を代わりに書いてほしい人
  • 向かない人: 要項を自分で読まずに、受かるかどうかの見込みだけを知りたい人

このサイトは武蔵野個別指導塾の運営者が制作しています。武蔵境駅から徒歩30秒の完全1対1で、総合型選抜は代表の宮川が専任で担当し、ほかの科目は大学教員や東京大学などの大学院生が教えます。アルバイト講師はいません。

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よくある質問

英語の資格を持っていれば、英語での面接を省けますか

資格の提出と面接の扱いは、出願資格や試験の免除についての記述で判断します。資格を示す欄があっても、その欄に面接を省く条件まで書かれているとは限らないため、提出書類の一覧だけで手続きを終えないことが大切です。試験を免除する記述がある場合は、対象となる選抜方式と、必要な申請が示されている箇所まで読み、自分の出願に当たる条件を確認します。

英語の質問を聞き取れなかったら、聞き返してもよいですか

面接中の受け答えとしては、聞き取れた部分を手掛かりに、聞き直したい範囲を相手へ伝える方法があります。聞こえなかった場合と、語の意味が理解できなかった場合では、相手に求める説明も変わります。言語の切り替えや質問の繰り返しについて当日の指示があればそれに従い、練習では、自分が何を聞き直したいのかを表す言葉も用意しておくと、応答の選択肢になります。

受験上の配慮が必要な場合、面接当日に伝えればよいですか

聞くことや話すことに関する配慮が必要な場合は、募集要項の受験上の配慮の欄を、出願の準備を始める段階で読みます。事前相談の時期、申請先、必要書類について記述があれば、その手順に沿って準備を進めます。当日に初めて伝える段取りで予定を組まず、英語を使う試験のどの場面で何が必要かを、相談の際に具体的に伝えられる形にしておくことが大切です。