総合型選抜の資料室運営: 武蔵野個別指導塾 武蔵境本校

推薦書と活動報告書の様式——文部科学省のイメージ例と、誰がどの欄を書くか

最終更新:2026-10-09

推薦書と活動報告書の様式は、調査書と違って「イメージ例」です。大学は文言や欄を変えてよく、押印の要否も大学が決めます。それでも中身については、実施要項が「何を書いてもらうか」を定めています。欄の名前と要項の文言を並べて読みます。

資料の年度:2027年度(令和9年度)入試/確認日:2026-10-09

3つの書類の位置づけ——別紙様式と参考様式

総合型選抜と学校推薦型選抜では、出願書類の中に、高校が書くものと本人が書くものが混ざっています。文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」(2027年4月に大学へ入る人の入試のきまり)が様式を載せているのは、次の3つです(文部科学省, 2026a, 16〜26頁)。

3つの書類の位置づけ——別紙様式と参考様式
書類要項での名前様式の性格主に書く人根拠
調査書別紙様式1様式どおりに作る。記載事項の順番・枠の配置は変えない高校(原案はホームルーム担当教員等、作成・提出は高等学校長)要項第5の1、4頁/注意事項3、18頁/Q調-1
推薦書参考様式1「推薦書のイメージ例」イメージ例。大学が文言・記載欄を改変でき、押印の要否も判断する高校(学校長名、記載責任者)要項第3の1(3)③、3頁/23頁/Q推-1
活動報告書参考様式2「活動報告書のイメージ例」イメージ例。必ず作成するものではない志願者本人、または大学が求めれば高校要項第3の1(2)①、2頁/第6の5、7頁/24〜26頁/Q活-1

「別紙様式」と「参考様式」の違いが、この3つの性格の違いです。調査書は様式が決まった書類で、Q&Aは記載事項の順番や枠の配置を「変更しないでください」と答えています(文部科学省, 2026c, Q調-1)。調査書の欄の読み方は調査書の様式を欄ごとに読むにまとめました。推薦書と活動報告書は「イメージ例」で、大学ごとに様式が違ってよいものです。それでも、中身として何を書いてもらうかは要項の本文が定めています。このページでは、その本文と参考様式の欄を並べて読みます。

3つのWordファイルは、文部科学省の掲載ページに「調査書(様式)」「推薦書(イメージ例)」「活動報告書(イメージ例)」として、いずれも令和8年5月27日更新の版が置かれています(文部科学省, 2026d)(文部科学省, 2026e)。要項は、本人が書く資料や高校に記載を求める資料について、編集できる様式のデータファイルをダウンロードできるようにするなど、作る人の負担を軽くするよう努めることが望ましいとしています(文部科学省, 2026a, 第6の5、7〜8頁)。

推薦書——実施要項が求める中身

推薦書について、要項は学校推薦型選抜の留意点の3つ目で次のように定めています(文部科学省, 2026a, 第3の1(3)③、3頁)。

「推薦書の中に、大学・学部等のアドミッション・ポリシーに対応する志願者本人の学習歴や活動歴を踏まえた学力の三要素に関する評価についての記載を求める。また、生徒の努力を要する点などその後の指導において特に配慮を要するものがあればその内容について記載を求める。推薦書のイメージ例は参考様式1のとおりとする。」

ここでいう「学力の三要素」は、要項の第1(基本方針)が定めています(文部科学省, 2026a, 第1、1頁)。

  1. 基礎的・基本的な知識・技能
  2. 知識・技能を活用して、自ら課題を発見し、その解決に向けて探究し、成果等を表現するために必要な思考力・判断力・表現力等の能力
  3. 主体性を持ち、多様な人々と協働しつつ学習する態度

推薦書に書くことになっているのは、この3つの要素についての評価を、志望先のアドミッション・ポリシーに対応させ、本人の学習歴・活動歴をふまえて書いたものです。もう1つ、「生徒の努力を要する点など」「その後の指導において特に配慮を要するもの」がある場合の記載も求めています。推薦書は長所だけを書く書類として定められているわけではありません。

推薦書は、学力の確認とも関わります。要項は学校推薦型選抜について、学習成績の状況など「調査書・推薦書等の出願書類だけではなく」、第6の1から4の評価方法(教科・科目に係る個別テスト、大学入学共通テスト、小論文・面接・実技検査等、資格・検定試験等)のうち少なくとも1つを必ず使うとしています(同, 第3の1(3)②、3頁)。推薦書だけで学力の確認を済ませることはできません。

感染症の影響への配慮を定めた第5の2(4)②も推薦書に触れています。総合型選抜と学校推薦型選抜では、一人一人の成果獲得に向けた努力のプロセスや学ぼうとする意欲を多面的・総合的に評価する工夫が求められ、大学は推薦書や本人が書く資料でその努力のプロセス等について記載を求めることなど評価方法を定め、募集要項等で知らせることになっています(同, 第5の2(4)②、5頁)。

推薦書のイメージ例(参考様式1)の欄

参考様式1の欄は、上から次のとおりです。文言は要項23頁の様式のままです(文部科学省, 2026a, 参考様式1、23頁)。

推薦書のイメージ例(参考様式1)の欄
位置様式の文言書く人・中身
右上年 月 日作成日
宛名○○○○大学 学長 殿提出先の大学の学長
推薦者学校名、学校長名(右に「印」の枠が1つ)高校と校長
本文○○○○大学 学校推薦型選抜の志願者として、以下の者を推薦します。推薦の文
志願先志望学部( 学部)、学科( 学科)志望する学部・学科
本人フリガナ、氏名推薦される生徒
本体(推薦理由)※本大学・本学部等のアドミッション・ポリシーに対応する志願者本人の学習歴や活動歴を踏まえた学力の三要素に関する評価について記載してください。推薦理由。※の注記は要項第3の1(3)③の前半と同じ趣旨
末尾記載責任者 ○○○○(印)推薦書を記載した教員

参考様式1の推薦理由欄の注記には、要項第3の1(3)③の後半(努力を要する点など特に配慮を要するもの)は書かれていません。要項の本文は記載を「求める」としています。大学の様式にこの欄があるかどうかは、各大学の募集要項で確かめます。

Q&Aは、参考様式1について次のように答えています(文部科学省, 2026c, Q推-1)。

推薦書の作成者が高校であることは、学校推薦型選抜の定義からも分かります。学校推薦型選抜は「出身高等学校長の推薦に基づき」評価・判定する入試で、高等学校長が、特定の大学・学部等で教育を受けるにふさわしい能力・意欲・適性等を持つ生徒を判断するものとされています(文部科学省, 2026a, 第3の1(3)、2頁)。公募型と非公募型の違いは公募推薦と指定校推薦の違いで扱っています。

活動報告書——実施要項が求める中身

活動報告書は、要項では「志願者本人が記載する資料」の1つです。総合型選抜の留意点の1つ目は、「入学志願者自らの意志で出願できる公募制という性格に鑑み、志願者本人の記載する資料を必ず評価に活用する」とし、その資料を「志願者本人が記載する活動報告書、大学入学希望理由書及び学修計画書等」と注記しています(文部科学省, 2026a, 第3の1(2)①、2頁)。令和8年度の要項では「積極的に活用する」だったところが、令和9年度から「必ず評価に活用する」に変わりました(文部科学省, 2026b, 1頁)。

中身は、要項の第6の5に書かれています(文部科学省, 2026a, 第6の5、7頁)。

活動報告書のイメージ例(参考様式2)の欄

参考様式2は3頁にわたり、欄は次のとおりです(文部科学省, 2026a, 参考様式2、24〜26頁)。

活動報告書のイメージ例(参考様式2)の欄
区分様式の文言注記
冒頭氏名( )
(1)学業に関する活動① 学内での活動内容 活動期間( )※「総合的な探究の時間」、部活動、生徒会活動等において取り組んだ課題研究等
② 学外での活動内容 活動期間( )※ボランティア活動、各種大会・コンクール、留学・海外経験等
(2)課題研究等に関する活動① (課題テーマを選んだ理由)
② (概要・成果)
(3)資格・検定等に関する活動資格・検定・試験等の名称/級・スコア等/取得等の年月

欄の構成は、要項第6の5(1)の①(課題研究)と②(学校内外の活動)に対応しています。資格・検定の欄は、要項第6の4が定める資格・検定試験等の活用とも関わります。英語の資格・検定試験の扱いは英語の資格・検定試験とCEFRの対照で扱っています。

Q&Aは、参考様式2について「活動報告書を大学側が、志願者本人又は高等学校に作成を求める場合の「イメージ例」であり、必ず作成しなければならないものではありません」と答えています(文部科学省, 2026c, Q活-1)。本人が書くのか高校が書くのか、様式はどうか、字数の制限はあるかは、大学の募集要項ごとに違います。12大学の要項で求められている書類の一覧は出願書類の一覧にまとめました。

書いてはいけないこと、求めてはいけないこと

要項は、大学が出願書類で求めてよい情報にも枠をはめています。入学志願者の特定や出願資格・要件の確認、各種連絡等に必要な情報を除き、「能力・意欲・適性等の評価・判定に用いない情報を入学志願者に求めない」こととしています(文部科学省, 2026a, 第13の3(5)、11頁)。Q&Aは、具体的な留意点として、厚生労働省の公正採用選考の考え方で就職差別につながるおそれがあるとされる14事項(本人に責任のない事項や、本来自由であるべき思想・信条に関わる事項など)を参考に、取得する情報の必要性を見直すことを例に挙げています(文部科学省, 2026c, Q13-3-1)。

書類の真正性も問われます。2027年度入試の要項は、受験者による不正行為の防止の項を新しく立て、必要な出願書類を適正に設定し、募集要項等で「記入事項、提出書類等の真正性の確保」などを周知して出願書類の適正性を確かめるよう大学に求めています(文部科学省, 2026a, 第13の6(1)①、12頁)。文部科学省の協議会資料は、最近明らかになった不正行為の事案の1つに「大学院入試における推薦書の偽造」を挙げています(文部科学省, 2026f, 11頁)。

よくある取り違え

このページで扱わないこと

出典

よくある質問

推薦書は誰が書きますか。

参考様式1では、推薦者は学校名・学校長名で、別に「記載責任者」の欄があります(文部科学省, 2026a, 参考様式1、23頁)。学校推薦型選抜は「出身高等学校長の推薦に基づき」行う入試です(同, 第3の1(3)、2頁)。生徒本人が書く欄はありません。

推薦書には何を書くことになっていますか。

実施要項は、推薦書の中に、大学・学部等のアドミッション・ポリシーに対応する志願者本人の学習歴や活動歴をふまえた学力の三要素に関する評価の記載を求めるとしています。生徒の努力を要する点など、その後の指導で特に配慮を要するものがあれば、その内容の記載も求めます(文部科学省, 2026a, 第3の1(3)③、3頁)。

推薦書は文部科学省の様式を使わなければなりませんか。

必須ではありません。Q&Aは、参考様式1は大学が高校に作成を求める「イメージ例」で、必ずこの様式を使わなければならないものではなく、文言や記載欄は大学の判断で改変でき、押印の要否も大学が判断すると答えています(文部科学省, 2026c, Q推-1)。

活動報告書は本人が書くのですか、高校が書くのですか。

実施要項は、活動報告書を大学入学希望理由書や学修計画書とともに「志願者本人が記載する」資料として挙げています(文部科学省, 2026a, 第3の1(2)①、2頁)。Q&Aは、参考様式2を、大学が志願者本人または高校に作成を求める場合のイメージ例と説明しています(文部科学省, 2026c, Q活-1)。どちらが書くかは大学の募集要項で確かめます。

活動報告書には何を書きますか。

参考様式2の欄は「(1)学業に関する活動」(学内での活動内容・学外での活動内容と活動期間)、「(2)課題研究等に関する活動」(課題テーマを選んだ理由・概要・成果)、「(3)資格・検定等に関する活動」(名称・級・スコア等・取得等の年月)の3つです(文部科学省, 2026a, 参考様式2、24〜26頁)。

総合型選抜の対策(志望理由書・活動報告書・小論文・面接)は、武蔵野個別指導塾 武蔵境本校で副塾長の宮川涼が直接受け持っています。

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