総合型選抜の資料室運営: 武蔵野個別指導塾 武蔵境本校

国公私立大学入学者選抜実施状況の読み方——令和7年度(2025年度入試)の全国の数字

最終更新:2026-10-09

令和7年度の大学入学者は全国で648,430人。そのうち総合型選抜で入った人は126,766人、学校推薦型選抜は221,415人、一般選抜は300,249人でした。ただし文部科学省は、この年度の数字は令和6年度以前と比べられないと注記しています。数字そのものより先に、表の注を読む必要があります。

資料の年度:令和7年度(2025年度入試・2025年5月1日現在)/確認日:2026-10-09

この統計は何を数えているか

「国公私立大学入学者選抜実施状況」は、文部科学省が毎年まとめている、全国の大学(学部)の入学者選抜の結果です。令和7年度の資料は、令和7年(2025年)5月1日現在で集計されています(文部科学省, 2025, 1頁 注1)。

資料は全6頁で、次の3つの部分からできています(文部科学省, 2025, 1〜6頁)。

この統計は何を数えているか
部分頁中身
Ⅰ.総括表1頁国立・公立・私立と合計の、募集人員・入学志願者数・志願倍率・受験者数・合格者数・入学者数・過欠員。上段の括弧書きは前年度
Ⅱ.各選抜毎の実施状況1〜2頁一般選抜・総合型選抜・学校推薦型選抜の3つの表。総合型と学校推薦型は、実施大学・学部数、入学志願者数、合格者数、入学者数を令和7年度と令和6年度で並べる
Ⅲ.各大学の実施状況(国公立)3〜6頁国立大学(3〜4頁)と公立大学(5〜6頁)の大学ごとの総計と、主に夜間に授業を行う学部(内数)

総括表の対象は、国立81大学・424学部、公立98大学・222学部、私立599大学・2,015学部、合計778大学・2,661学部です(文部科学省, 2025, 1頁 総括表・区分の列)。

数える範囲は注に書かれています。第2次募集によるものと令和6年度秋季入学を含み、通信教育課程と学士編入学選抜は含みません(文部科学省, 2025, 1頁 注5・注7・注8)。

令和7年度の全国の数字

3つの入試区分の全国合計は次のとおりです。

令和7年度の全国の数字
入試区分入学志願者数合格者数入学者数入学者に占める割合
一般選抜3,749,656人1,187,898人300,249人46.3%
総合型選抜324,118人160,505人126,766人19.5%
学校推薦型選抜535,956人309,584人221,415人34.1%
合計(総括表)4,609,730人1,657,987人648,430人100%

出典: 一般選抜は1頁「一般選抜」表・合計の行、総合型選抜は2頁「総合型選抜」表・合計の行・令和7年度の列、学校推薦型選抜は2頁「学校推薦型選抜」表・合計の行・令和7年度の列、合計は1頁 総括表・合計の行(文部科学省, 2025)。割合はこのページで計算しました。

3つの区分の数を足すと、志願者数・合格者数・入学者数のどれも総括表の合計と一致します(入学者数なら300,249+126,766+221,415=648,430)。令和7年度の表には「その他」の区分がなく、全国の入学者がこの3つに分かれていることが、合計の一致からも確かめられます。

入学者では一般選抜が半分を下回り、総合型と学校推薦型を合わせた348,181人が53.7%を占めます。一方、志願者数では一般選抜が81.3%です。一般選抜は1人が多くの大学・学部に出願するため延べ数が大きくなり、総合型・学校推薦型は出願の数が少ない、という違いが数字に表れています。

総合型選抜の実施大学・学部数は728大学・2,476学部、学校推薦型選抜は772大学・2,516学部です(文部科学省, 2025, 2頁 各表・合計の行・実施大学・学部数の列)。総括表の778大学のほとんどが、どちらかを実施しています。

国公私の別

入学者を国立・公立・私立に分けると、形がまるで違います。

国公私の別
設置者一般選抜総合型選抜学校推薦型選抜入学者 計
国立大学79,542人(79.6%)7,714人(7.7%)12,706人(12.7%)99,962人
公立大学24,321人(67.1%)2,183人(6.0%)9,732人(26.9%)36,236人
私立大学196,386人(38.3%)116,869人(22.8%)198,977人(38.8%)512,232人

出典: 1頁「一般選抜」表、2頁「総合型選抜」「学校推薦型選抜」表の国立大学・公立大学・私立大学の行・入学者数の列、入学者 計は1頁 総括表の同じ行・入学者数の列(文部科学省, 2025)。括弧内の割合はこのページで計算しました。

国立・公立・私立のどの行でも、3つの区分を足すと総括表の入学者数と一致します(国立なら79,542+7,714+12,706=99,962)。

読み取れることは3つあります。

国立大学の総合型選抜は75大学・381学部が実施し、志願者27,119人、合格者8,386人、入学者7,714人でした(文部科学省, 2025, 2頁「総合型選抜」表・国立大学の行・令和7年度の列)。国立大学の推薦・総合型の決まりは国立大学の総合型・学校推薦型の決まりで扱っています。

総括表の列の読み方

1頁の総括表には7つの列があります。それぞれの意味と、令和7年度の合計の値は次のとおりです(文部科学省, 2025, 1頁 総括表・合計の行)。

総括表の列の読み方
列意味令和7年度 合計
募集人員(A)大学が募集要項で示した募集の人数635,250人
入学志願者数(B)出願した人の延べ数4,609,730人
志願倍率(B/A)志願者数÷募集人員7.3倍
受験者数実際に受験した人の延べ数。2段階選抜の第1段階で不合格となった人、受験資格のない人、途中で棄権した人は含まない(注6)4,248,148人
合格者数合格した人の延べ数1,657,987人
入学者数(C)5月1日現在の入学者648,430人
過△欠員(C-A)入学者数-募集人員。「△」は不足13,180人

「過欠員」は、入学者が募集人員をどれだけ上回ったか(下回ったか)です。令和7年度は国立3,508人、公立1,958人、私立7,714人の超過でした(文部科学省, 2025, 1頁 総括表・過欠員の列)。前年度の括弧書きでは私立が△16,473人と不足でしたので、私立大学の合計は1年で不足から超過に転じたことになります。ただし前年度の値は外国人留学生の選抜を含まない数え方です(同, 1頁 注4)。

一般選抜の表では、私立大学の過欠員が△58,892人と大きく不足しています(文部科学省, 2025, 1頁「一般選抜」表・私立大学の行)。これは一般選抜の募集人員に対して一般選抜の入学者が少なかったという意味で、私立大学全体の定員割れを示す数字ではありません。私立大学の入学定員の充足は、日本私立学校振興・共済事業団の統計(私立大学・短期大学等入学志願動向の読み方)で見る方が確かです。

令和6年度以前と比べられない理由

令和7年度の資料の注は、比べられない理由を2つ挙げています(文部科学省, 2025, 1頁 注4・注9)。

  1. 外国人留学生を対象とする選抜を含むようになった(注4)。令和6年度までの資料は「外国人留学生を対象とする選抜は含まない」と注記していました(文部科学省, 2024, 1頁 注5)。
  2. 入試区分を3つに再整理した(注9)。令和7年度大学入学者選抜実施要項から、各選抜区分の実態との整合性を図る観点で、従来の「一般選抜とそれ以外」という整理を改め、「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」に再整理した、とあります。

令和6年度の資料には、3つの区分のほかに5つの区分があり、入学者は全部で8つに分かれていました。

令和6年度以前と比べられない理由
令和6年度の区分入学者数
一般選抜291,590人
学校推薦型選抜214,549人
総合型選抜98,520人
専門学科・総合学科卒業生選抜257人
帰国生徒選抜545人
中国引揚者等生徒選抜0人
社会人選抜505人
その他選抜7,487人
合計(総括表)613,453人

出典: 文部科学省(2024)1頁「一般選抜」表、2頁「学校推薦型選抜」「総合型選抜」「専門学科・総合学科卒業生選抜」「帰国生徒選抜」表、3頁「中国引揚者等生徒選抜」「社会人選抜」「その他選抜」表、いずれも合計の行・令和6年度の入学者数の列。合計は1頁 総括表・合計の行。8つを足すと613,453人で総括表と一致します。

令和7年度の資料には、この5つの区分(令和6年度で計8,794人)がどの区分に移ったかは書かれていません。令和7年度の総合型選抜の表には令和6年度の列(98,520人)が並んでいますが、これは令和6年度の数え方による値です。2つの列の差(28,246人)には、実際の増加、区分の付け替え、外国人留学生の選抜の算入が混ざっており、この資料だけでは分けられません。

年をまたいだ推移は、区分の変更を表に示したうえで入学者の内訳の推移にまとめました。

延べ数と実人数の取り違え

志願者数・受験者数・合格者数は延べ数です(文部科学省, 2025, 1頁 注2)。この一行が、数字の読み違いのもとになります。

総合型・学校推薦型の入学者÷合格者が一般選抜より高いことは、専願(合格したら入学する約束)の選抜が多いことと矛盾しませんが、この資料には専願・併願の別は載っていません。専願の決まりは専願・併願・入学確約の決まりで扱います。

よくある取り違え

同じ「総合型選抜の割合」でも、資料によって分母が違います。

よくある取り違え
言い方値分母資料
入学者に占める総合型選抜の割合(全国)19.5%入学者648,430人本資料(令和7年度。このページで計算)
選抜区分の数に占める総合型選抜の割合(大学全体)27.9%一般・総合型・学校推薦型を実施する選抜区分77,800文部科学省「令和7年度大学入学者選抜実態調査」(文部科学省, 2026a, 2頁)
私立大学の入学者に占める「推薦等」の割合53.35%私立大学の入学者514,277人(令和8年度)日本私立学校振興・共済事業団「入学志願動向」(日本私立学校振興・共済事業団, 2026, 32頁)。推薦等には総合型選抜を含む

実態調査の27.9%は「入試の方式(選抜区分)の数」の割合で、入学する人の割合ではありません。実施状況の19.5%は入学者の割合です。事業団の数字は私立大学だけで、総合型と学校推薦型を分けていません。3つとも正しい数字ですが、並べて比べることはできません。各統計の数え方の違いは全国の統計の入口にまとめました。

授業や進路面談で使うときに

入学後の成績についての研究の紹介は、運営者の公式サイトの記事総合型・推薦で入った学生の入学後——成績の優劣は国と時期で逆転したにあります。

このページで扱わないこと

出典

よくある質問

総合型選抜で入学する人は全国で何割ですか。

令和7年度は、入学者648,430人のうち126,766人で、約19.5%です(文部科学省, 2025, 1頁 総括表・合計の行・入学者数の列と、2頁「総合型選抜」表・合計の行・入学者数の列から計算)。学校推薦型選抜を合わせると348,181人で、約53.7%になります。国公私で大きく違い、国立大学は総合型が約7.7%、私立大学は約22.8%です。

令和6年度より総合型選抜の入学者が大きく増えたのは本当ですか。

表には令和6年度の98,520人と令和7年度の126,766人が並んでいますが、文部科学省は令和7年度の数値を令和6年度と比較できないと注記しています。令和7年度から入試区分を3つに再整理したこと、外国人留学生を対象とする選抜を含めるようになったことが理由です(文部科学省, 2025, 1頁 注4・注9)。増えた分のうち、どれだけが数え方の変更によるものかは、この資料からは分かりません。

合格者数÷志願者数で「受かりやすさ」が分かりますか。

分かりません。志願者数・受験者数・合格者数はどれも延べ数で、1人が複数の大学・学部に出願すれば、その数だけ数えられます(文部科学省, 2025, 1頁 注2)。入学者数は延べ数ではないため、入学者数÷合格者数も「合格した人のうち入学した人の割合」にはなりません。

この資料に大学ごとの数字はありますか。

国立大学と公立大学は、大学ごとの募集人員・志願者数・受験者数・合格者数・入学者数が3〜6頁に載っています(文部科学省, 2025, 3〜6頁)。ただし選抜の区分別ではなく大学全体の数字です。私立大学の大学ごとの表はありません。このページは全国合計と国公私の合計だけを扱います。

令和8年度の数字はいつ出ますか。

文部科学省のサイトにある資料のPDFは、URLに含まれる日付が令和7年度は2025年11月26日、令和6年度は2024年11月20日、令和5年度は2023年11月29日、令和4年度は2023年1月23日です(出典の各URL)。令和8年度分の掲載日は、このページを書いた2026年10月9日の時点では示されていません。掲載ページ(文部科学省, 2026b)で確かめてください。

総合型選抜の対策(志望理由書・活動報告書・小論文・面接)は、武蔵野個別指導塾 武蔵境本校で副塾長の宮川涼が直接受け持っています。

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