東京外国語大学の学校推薦型選抜(2027年度入試)
武蔵境駅で西武多摩川線に乗り換えて、多磨駅から歩いて5分。東京外国語大学には総合型選抜がありません。年内に公募で出願できるのは学校推薦型選抜で、3学部とも「調査書の学習成績概評A段階」と「英語の資格・検定試験でCEFR B2以上」が推薦の条件です。2027年度からは卒業後1年以内の人も推薦を受けられるようになりました。
- 2027年度の入学者選抜で東京外国語大学が行うのは、前期日程・後期日程(国際社会学部のみ)・学校推薦型選抜・帰国生等特別推薦選抜・留学生を対象とする選抜で、総合型選抜はありません(入学者選抜要項 2頁)。
- 学校推薦型選抜の募集人員は、言語文化学部45人、国際社会学部25人、国際日本学部10人です。言語文化学部は専攻言語ごと、国際社会学部は専攻地域ごとに募集します(学生募集要項 2〜3頁)。
- 推薦要件は3学部とも、調査書の学習成績概評A段階と、英語4技能の資格・検定試験でCEFR B2以上です。英検で出す場合は準1級以上のスコアが要ります。国際社会学部は「世界史探究」4単位以上の履修も条件です(学生募集要項 4〜5頁)。
- 卒業年は2025年4月1日以降の卒業者と2027年3月31日までの卒業見込み者で、2027年度から卒業後1年以内の人も出願できます。共通テストは課しません(学生募集要項 2頁・4頁)。
- 出願は2026年11月1日〜5日(必着)、試験は言語文化学部が11月28日、国際社会学部と国際日本学部が11月29日、合格発表は12月16日、入学手続は2027年2月1日16時までです。2026年10月9日の時点では、出願はまだ始まっていません(学生募集要項 6頁・9〜10頁)。
武蔵境で乗り換えて多磨駅から徒歩5分。年内入試は学校推薦型選抜だけです
東京外国語大学の府中キャンパスは、東京都府中市朝日町3-11-1にあります。大学の交通アクセスのページは、JR中央線について「「武蔵境」駅のりかえ 西武多摩川線「多磨」 駅下車 徒歩5分」と書いています。京王線の「飛田給」駅北口から多磨駅行きの京王バスに乗り、「東京外国語大学前」で降りる行き方も載っています(東京外国語大学, 2026e)。学校推薦型選抜の試験場も、この府中市朝日町3-11-1の東京外国語大学です(東京外国語大学, 2026a, 9頁)。
学部は言語文化学部(言語文化学科)、国際社会学部(国際社会学科)、国際日本学部(国際日本学科)の3つです。このページは、大学が公表した「2027年(令和9年)度 学生募集要項【学校推薦型選抜】」(以下「学生募集要項」)と「2027年(令和9年)度 入学者選抜要項」(以下「入学者選抜要項」)から、学校推薦型選抜を整理したものです。頁は2つの冊子とも紙面に印刷された番号で、PDFの頁番号はどちらもそれより2つ大きくなります。
最初に押さえておきたいのは、この大学には総合型選抜がないことです。入学者選抜要項の「試験の実施方法」は、2027年度の入学者選抜試験として、言語文化学部では「前期日程」「学校推薦型選抜」「帰国生等特別推薦選抜」「私費外国人留学生選抜」、国際社会学部ではこれに「後期日程」を加えたもの、国際日本学部では「前期日程」「学校推薦型選抜」「帰国生等特別推薦選抜」と留学生を対象とする「日本留学試験利用選抜」「海外高校推薦選抜」を挙げています(東京外国語大学, 2026b, 2頁)。日本の高校で学んだ人が年内に公募で出願できるのは、原則として学校推薦型選抜です。ただし、国内の国際バカロレア・ディプロマ・プログラム認定校の生徒は学校推薦型選抜に出願できず(東京外国語大学, 2026a, 6頁)、帰国生等特別推薦選抜は国内の国際バカロレア(DP)認定校を含むとされています(東京外国語大学, 2026b, 18頁)。
学校推薦型選抜は、出身学校長の推薦にもとづき、大学入学共通テストと個別学力検査等を免除して、推薦書・大学入学志望理由書・英語の資格・検定試験のスコア・活動報告書・調査書などの提出書類と、小論文・面接を総合評価して合格者を決める入試です(東京外国語大学, 2026a, 2頁)。
2027年度の学校推薦型選抜を一覧にする
日程と選考は、学生募集要項の「出願期間」「選抜方法」「合格者発表」「入学手続等」(東京外国語大学, 2026a, 6頁・9〜10頁)から写しました。入学検定料は3学部とも17,000円で、支払いの際に別途手数料がかかります(同, 7頁)。
| 言語文化学部 | 国際社会学部 | 国際日本学部 | |
|---|---|---|---|
| 募集人員 | 45人(専攻言語ごと) | 25人(専攻地域ごと) | 10人(学科) |
| 1校あたりの推薦人数 | 最大2名 | 最大2名 | 最大1名 |
| 評定の基準 | 学習成績概評A段階 | 学習成績概評A段階 | 学習成績概評A段階 |
| 英語の要件 | CEFR B2以上 | CEFR B2以上(他の5言語でB2以上ならB1以上) | CEFR B2以上 |
| 履修の条件 | なし | 「世界史探究」4単位以上 | なし |
| 小論文 | その場で与えられた課題 | 課題図書『ビラヴド』に基づく | その場で与えられた課題 |
| 面接 | 3学部共通の質疑応答 | 3学部共通の質疑応答 | 3学部共通の質疑応答 |
| 出願期間 | 2026年11月1日〜5日(必着) | 同左 | 同左 |
| 試験日 | 11月28日(土) | 11月29日(日) | 11月29日(日) |
| 合格発表 | 12月16日(水)10時 | 同左 | 同左 |
| 入学手続 | 2027年2月1日(月)16時まで | 同左 | 同左 |
出願は、Web出願専用サイトで登録したあと、必要書類を郵送します。持参はできません。国内からは簡易書留・速達郵便で送り、期間内必着です。ただし期間後に着いても、2026年11月3日(火)以前の国内発信局消印のある(簡易)書留郵便なら受け付けるとされています(東京外国語大学, 2026a, 6頁)。大学の学校推薦型選抜のページは、2027年度入試から冊子の募集要項は発行せず、出願方法をWeb出願専用サイトへの登録と必要書類の郵送に変えたと書いています(東京外国語大学, 2026d)。
2026年10月9日にこのページを確かめた時点で、出願期間(11月1日から)はまだ始まっていません。一方で、受験上・修学上の合理的な配慮が必要な人の事前相談は、学生募集要項で受付期日が2026年10月9日(金)までとされています(東京外国語大学, 2026a, 11頁)。
募集人員——専攻言語・専攻地域ごとの表
言語文化学部は、専攻言語を単位に募集します(東京外国語大学, 2026a, 2頁)。
| 募集単位(専攻言語) | 募集人員 | 入学後の専攻地域 |
|---|---|---|
| 英語 | 5人 | 北西ヨーロッパ・北アメリカ |
| ドイツ語 | 3人 | 中央ヨーロッパ |
| ポーランド語・チェコ語 | 2人 | 中央ヨーロッパ |
| フランス語 | 3人 | 西南ヨーロッパ |
| イタリア語 | 2人 | 西南ヨーロッパ |
| スペイン語 | 3人 | イベリア・ラテンアメリカ |
| ポルトガル語 | 2人 | イベリア・ラテンアメリカ |
| ロシア語 | 3人 | ロシア |
| ロシア語及びウズベク語・モンゴル語 | 2人 | 中央アジア |
| 中国語 | 3人 | 東アジア |
| 朝鮮語 | 2人 | 東アジア |
| インドネシア語・マレーシア語・フィリピン語 | 3人 | 東南アジア |
| タイ語・ラオス語・ベトナム語・カンボジア語・ビルマ語 | 5人 | 東南アジア |
| ウルドゥー語・ヒンディー語・ベンガル語 | 3人 | 南アジア |
| アラビア語・ペルシア語・トルコ語 | 4人 | 中東 |
| 合計 | 45人 |
専攻地域の欄は、紙面の表で複数の行にまたがって書かれており、ドイツ語・ポーランド語・チェコ語の3行に中央ヨーロッパがかかっています。複数の専攻言語が1つの募集単位に入っている場合、各専攻言語の募集人員は1人で、アラビア語だけは2人です(同, 2頁)。
国際社会学部は、専攻地域を単位に募集します(東京外国語大学, 2026a, 3頁)。
| 募集単位(専攻地域) | 募集人員 | 入学後の専攻言語 |
|---|---|---|
| 北西ヨーロッパ/北アメリカ | 2人 | 英語 |
| 中央ヨーロッパ | 2人 | ドイツ語、ポーランド語、チェコ語 |
| 西南ヨーロッパ | 2人 | フランス語、イタリア語 |
| イベリア/ラテンアメリカ | 3人 | スペイン語、ポルトガル語 |
| ロシア・中央アジア | 2人 | ロシア語、ロシア語及びウズベク語、モンゴル語 |
| 東アジア | 3人 | 中国語、朝鮮語 |
| 東南アジア第1 | 2人 | インドネシア語、マレーシア語、フィリピン語 |
| 東南アジア第2 | 2人 | タイ語、ラオス語、ベトナム語、カンボジア語、ビルマ語 |
| 南アジア | 2人 | ウルドゥー語、ヒンディー語、ベンガル語 |
| 中東 | 2人 | アラビア語、ペルシア語、トルコ語 |
| アフリカ | 2人 | 英語 |
| オセアニア | 1人 | 英語 |
| 合計 | 25人 |
入学後の専攻言語が複数ある専攻地域を志望する人は、出願時に希望する専攻言語を1つ選びます。「北西ヨーロッパ/北アメリカ」と「イベリア/ラテンアメリカ」の合格者は、入学手続のときにどちらか1つの専攻地域を選びます(同, 3頁)。専攻地域と専攻言語の対応は、紙面の表で行がまたがっている位置から読み取りました。国際日本学部は学科単位で10人です(同, 3頁)。
3学部とも、合格者(入学手続者)が募集人員に満たなかった場合、欠員分はその学部の前期日程の募集人員に加えられます(同, 2〜3頁)。入学者選抜要項の募集人員表(東京外国語大学, 2026b, 5〜7頁)は次のとおりです。
| 学部 | 入学定員 | 前期日程 | 後期日程 | 学校推薦型選抜 | その他 |
|---|---|---|---|---|---|
| 言語文化学部 | 335人 | 290人 | なし | 45人 | 帰国生等特別推薦・私費外国人留学生 各若干名 |
| 国際社会学部 | 335人 | 254人 | 56人 | 25人 | 帰国生等特別推薦・私費外国人留学生 各若干名 |
| 国際日本学部 | 表に記載なし | 35人 | なし | 10人 | 帰国生等特別推薦 若干名、日本留学試験利用 20人、海外高校推薦 10人 |
前期日程の募集人員には、帰国生等特別推薦選抜と私費外国人留学生選抜の若干名が含まれます(同, 5〜7頁)。
出願資格——卒業年、学習成績概評A、英語B2
出願資格は、日本の学習指導要領にもとづく教育を行う高校・中等教育学校などを卒業した者・卒業見込みの者で、志望する学部の推薦要件をすべて満たすことです(東京外国語大学, 2026a, 4頁)。
卒業年。基礎資格は、高校・中等教育学校の卒業者と卒業見込み者、特別支援学校の高等部か高等専門学校の3年次の修了者と修了見込み者、文部科学大臣が高校の課程と同等と認定した在外教育施設の修了者と修了見込み者のいずれかで、卒業・修了の時期が2025年(令和7年)4月1日から2026年(令和8年)3月31日まで、または2026年4月1日から2027年(令和9年)3月31日までであることです。出願時に東京外国語大学に在籍している人は出願できません(同, 4頁)。
推薦要件。3学部とも7つの要件が並び、すべてを満たす必要があります(同, 4〜5頁)。
| 言語文化学部 | 国際社会学部 | 国際日本学部 | |
|---|---|---|---|
| 1 | 調査書の学習成績概評A段階 | 学習成績概評A段階に属し、2027年3月31日までに「地理歴史科」で「世界史探究」を4単位以上履修(見込み) | 学習成績概評A段階 |
| 2 | 英語4技能の資格・検定試験でCEFR B2以上 | 同左(他の5言語でB2以上なら英語はB1以上) | 同左 |
| 3 | 世界のさまざまな地域の言語と文化を積極的に学ぶ意欲 | 国際的な課題をテーマとする思考力を重視した探究的な学習や国際交流に関する活動に取り組み、特筆すべき成果を修めた | 同じ種類の学習・活動に取り組み、コミュニケーション能力、問題解決力などの国際的な素養を身に付けた |
| 4 | 外国語の習得に意欲を持ち、外国語科目で優れた成績を残している | 同左 | 同左 |
| 5 | 出身学校長が責任を持って推薦できる | 同左 | 同左 |
| 6 | 病気や事故などのやむを得ない事由を除き、受験を辞退しないことを確約できる | 同左 | 同左 |
| 7 | 合格した場合は必ず入学することを確約できる | 同左 | 同左 |
要件6には「他大学への合格又は入学決定を理由とする受験辞退は、「やむを得ない事由」には該当しない」という注が付いています(同, 4〜5頁)。推薦要件の評定は「学習成績概評A段階」という書き方で、全体の学習成績の状況の数字では書かれていません。学習成績概評のA〜Eの段階の決まりは、評定平均と学習成績概評の決まりで解説しています。
国内の高校など(学校教育法第1条に定める学校)で国際バカロレア・ディプロマ・プログラムを履修する人は、学校推薦型選抜に出願できません(同, 6頁)。国際バカロレアの実施要項での扱いは、帰国生徒・国際バカロレア・国際Aレベルで解説しています。
英語の資格・検定試験とCEFRの対照表
英語の要件に使える試験は、ケンブリッジ英語検定、実用英語技能検定(英検)、GTEC、IELTS、TEAP、TOEFL iBT、TOEIC L&R/TOEIC S&Wの7種類です。学生募集要項の別表「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」から、B2とB1の範囲を写します(東京外国語大学, 2026a, 5頁)。対照表によってCEFRの境目が違う点は、英語の資格・検定試験とCEFRの対照で解説しています。
| CEFR | ケンブリッジ英語検定 | 英検 | GTEC | IELTS | TEAP | TOEFL iBT(旧) | TOEFL iBT(新) | TOEIC L&R/S&W |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| C1 | 180〜199 | 2600〜3299 | 1350〜1400 | 7.0〜8.0 | 375〜400 | 95〜120 | 5〜6 | 1845〜1990 |
| B2 | 160〜179 | 2300〜2599 | 1180〜1349 | 5.5〜6.5 | 309〜374 | 72〜94 | 4〜4.5 | 1560〜1840 |
| B1 | 140〜159 | 1950〜2299 | 930〜1179 | 4.0〜5.0 | 225〜308 | 42〜71 | 3〜3.5 | 1150〜1555 |
表の下には3つの注があります(同, 5頁)。
- 英検でCEFR B2以上を証明する場合は準1級以上のスコアを、B1以上を証明する場合は2級以上のスコアを提出する必要があります。スコアがB2の範囲にあっても、級が準1級未満ではB2の証明になりません。
- TOEFL iBTは、2026年1月20日以前の受験のスコアレポートには0〜120のスコアだけが表示され、2026年1月21日以降の受験では1〜6のバンドスコアが載り、2年間の移行期間は従来の0〜120のスコアも併記されます。
- TOEICで出す場合はL&RとS&Wの両方のスコアが要り、S&Wのスコアを2.5倍にしてL&Rと合算したスコアで判定します。
スコアの出し方。いずれか1つのスコアの原本を提出します。原則として試験実施機関から大学へ直送するよう手配し、あわせて証明書のコピーや実施機関のホームページの画面などをPDFにしてWeb出願専用サイトへアップロードします(同, 7頁)。試験ごとの扱いは次のとおりです(同, 7頁)。
- IELTSのTest Report Formは、受験したテストセンターから直送します。オンラインで提出できる場合はそれに代えられます。
- TOEFL iBTのOfficial Score ReportはETSから直送します。大学のETS登録コード(Designated Institution Code)は「3059」で、Department Codeの指定はありません。
- TOEICのOfficial Score Certificateは、国際ビジネスコミュニケーション協会から直送します。
- 英検は実施機関が直送を行っていないため、Web出願専用サイトでアップロードしたうえで郵送します。厳封の必要はありません。
直送には時間がかかることがあると要項は注意しています(同, 7頁)。
国際社会学部の追加要件——世界史探究と5つの言語
国際社会学部には、ほかの2学部にない条件が2つあります(東京外国語大学, 2026a, 4〜5頁)。
世界史探究4単位。推薦要件1は、学習成績概評A段階に加えて、2027年3月31日までに「世界史探究」を4単位以上履修した者・履修見込みの者であることです。要項の注1は、4単位以上を選べるカリキュラムなのに履修希望者が少ないなどの理由で授業が開講されない場合は、高校を通じて事前に相談するよう求めています。ただし、そもそも4単位以上が設定されていない学校は除かれます。「世界史探究」と、名称は違っても同等以上に発展的な世界史の学校設定科目を合わせて4単位以上の場合も要件を満たしますが、この場合も教育課程表などを添えて高校を通じて事前に相談します(同, 5頁)。
他の言語でB2があれば英語はB1。注2は、ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、朝鮮語のいずれかでCEFR B2以上の力があり、それを証明する文書を出せる人は、英語の要件をCEFR B1以上とするとしています(同, 5頁)。そのスコアは英語のスコアとあわせて提出し、専攻言語に関係なく出せます(同, 7頁)。大学が公表している5言語の対照表(2025年8月4日更新)でB2に当たるのは、たとえばドイツ語技能検定試験の準1級、Goethe-Zertifikat B2、DELF B2、実用フランス語技能検定試験の準1級、DELE B2、HSK 4級、KLAT 4級(中級)、TOPIK 5級です(東京外国語大学, 2025)。表にない試験のスコアを出したい人は、事前に入試課に問い合わせるよう書かれています(同)。
推薦人数と併願のきまり
学校長が推薦できる人数は、1校あたり言語文化学部が最大2名、国際社会学部が最大2名、国際日本学部が最大1名です。同じ志願者を複数の学部に推薦することはできず、募集単位ごとの推薦人数や、現役・既卒の別の制限はありません(東京外国語大学, 2026a, 4頁)。2026年5月15日の予告は、学校全体での推薦の上限も従来の3名から5名に広がったと書いています(東京外国語大学, 2026c, 1頁)。
併願のきまりは、学生募集要項の複数の箇所に分かれています。
- 東京外国語大学を含め、国公立大学・学部(独自日程で入試を行う大学を除く)の学校推薦型選抜に出願できるのは1つの大学・学部だけです(東京外国語大学, 2026a, 2頁・8頁)。国公立大学の推薦を1人1大学・学部に限る決まりの全体は、国立大学の推薦・総合型の決まりで解説しています。
- 学校推薦型選抜の中で、複数の学部を併願することはできません。本学の「帰国生等特別推薦選抜」「私費外国人留学生選抜」「日本留学試験利用選抜」との併願もできません(同, 5頁・8頁)。
- 本学や他の国公立大学・学部の一般選抜に併願することは差し支えありません(同, 8頁)。
- 出願後に専攻言語・専攻地域・学科を変えることは認められません(同, 8頁)。
合格すると、一般選抜とのかかわりが変わります。学校推薦型選抜に合格し、2027年2月1日までに入学手続をした人は、本学や他の国公立大学・学部の一般選抜を受けても合格者になりません(同, 10頁)。
出願書類——志望理由書と活動報告書の字数と中身
提出する書類は、顔写真データ(アップロード)、入学志願票(郵送)、学校長の推薦書(大学所定の書式で学校長が作り厳封・郵送)、調査書(厳封・郵送)、大学入学志望理由書(アップロード)、活動報告書(アップロード)、英語の資格・検定試験のスコア、該当者は5言語の資格・検定試験のスコア、検定料、あて名票です(東京外国語大学, 2026a, 6〜7頁)。
志望理由書と活動報告書は、大学のホームページから指定のWordファイルをダウンロードし、ページ設定・フォントサイズ・行幅を変えずにタイピングで作り、PDFで保存してアップロードします。活動報告書は担任教員の内容確認を受け、様式のチェック欄に印を入れ、担任教員の氏名を入力した状態で保存します(同, 6頁)。送信したあとの修正・差し替えは一切認められません(同, 12頁)。
学部ごとの指定は次のとおりです(同, 12〜13頁)。
| 大学入学志望理由書 | 活動報告書 | |
|---|---|---|
| 言語文化学部 | 1,200字程度。①東京外国語大学を志望する理由、②他学部との違いをふまえて言語文化学部を志望する理由、③その専攻言語を志望する理由、④大学入学以降の具体的な学びのイメージ | 2,000字程度。①語学に関する取り組み(必須)、②部活動、③生徒会活動、④ボランティア活動、⑤探究的学習、⑥その他の活動 |
| 国際社会学部 | 2,000字程度の日本語。志願する具体的理由(国際的な課題への関心、志願地域を選んだ理由を含む)、学業への抱負、将来の目標などを、これまでの学習や活動を踏まえて書く | 全体で2,000字程度。①国際的な課題をテーマとする探究的な学習や国際交流の活動の時期・期間・目的・内容・成果(必須)、②その他の活動 |
| 国際日本学部 | 1,200字程度。①東京外国語大学を志望する理由、②他学部との違いをふまえて国際日本学部を志望する理由、③大学入学以降の学びや活動のイメージと将来の希望・目標 | 全体で2,000字程度。①国際的な課題や多文化状況をめぐる課題の学習と取り組み(必須)、②英語学習の取り組みや英語運用能力(必須。資格・検定試験の受験経験にも触れる)、③その他 |
言語文化学部の活動報告書の①には、海外体験のほか、スピーチ・コンテスト、ディベート・コンテスト、模擬国連などへの参加経験を含めます。英語以外の語学を学んだ経験があれば必ず触れ、検定などの資格があればそのコピーも添えます(同, 12頁)。成果物がある場合は、各ページA4のPDFにまとめてアップロードし、造形物や動画は写真(静止画)にしてまとめます。成果物は2,000字の字数制限の外です(同, 12〜13頁)。
選抜方法——小論文と面接
学生募集要項は、出願書類、小論文、面接によって総合して評価するとしています。あわせて「志願者多数の場合は、提出書類による第1次選考を行うことがある」と書いています(東京外国語大学, 2026a, 9頁)。
小論文(9時30分〜11時、90分)。言語文化学部と国際日本学部は、その場で与えられた課題について書きます。国際社会学部は、あらかじめ指定された課題図書にもとづいて書きます。課題図書は『ビラヴド』(ハヤカワepi文庫、ISBN 4151200576、トニ・モリスン著、吉田廸子訳、2009年)です。受験者は課題図書を前もって精読し、解答で引用箇所のページの明記を求められる場合があるため、本を持参します。傍線や多少のメモ書きがあっても構いません。問題は日本語で出され、解答も日本語です(同, 9頁)。
アドミッション・ポリシーの「選抜方法の方針」は、国際社会学部の小論文で「課題図書の著者の主張を踏まえ自分の考えを論理的に展開することができるか」を確かめるとしています(同, 1頁)。
面接(11時30分から)。3学部共通で、志望理由、高校などまでの学習歴、入学後の学修計画、特筆すべき課外活動・社会活動などについて質疑応答を行います(同, 9頁)。選抜方法の方針によると、言語文化学部と国際日本学部では志望理由書や活動報告書などをもとに質疑を行い、本学での学びへの意欲、基礎学力、思考力・判断力・表現力を確かめます。国際社会学部では小論文・志望理由書・活動報告書などをもとに質疑を行い、高校での学習歴と、自分の考えを適切に表現するコミュニケーション力を確かめます(同, 1頁)。
当日の注意事項や面接の詳しい時間は、2026年11月20日(金)にWeb出願専用サイトのマイページで案内されます。受験票は印刷して持参します(同, 9頁)。
2026年度からの変更点
大学は2026年5月15日に、2027年度の学校推薦型選抜の一部変更を予告しました(東京外国語大学, 2026c, 1〜2頁)。
| 項目 | 2026年度入試まで | 2027年度入試 |
|---|---|---|
| 1校あたりの推薦人数 | 学部ごとに1名 | 言語文化2名・国際社会2名・国際日本1名まで |
| 学校全体の推薦上限 | 3名 | 5名 |
| 卒業年 | 2025年4月〜2026年3月の卒業(現役) | これに卒業後1年以内の既卒者を加える |
| 選抜 | 書類選考の一次と、小論文・面接の二次の二段階 | 出願書類・小論文・面接を総合して判断する一段階 |
| 検定料の支払い | 2回 | 出願時に一括 |
予告文は、出願資格と推薦要件を満たし書類に不備がなく出願が受理された人は全員が小論文と面接を受けられると説明しています(同, 1頁)。一方、その後に公表された学生募集要項の選抜方法には、前に書いた「志願者多数の場合は、提出書類による第1次選考を行うことがある」の一文があります(東京外国語大学, 2026a, 9頁)。予告文自体も、実際の募集要項を必ず確かめるよう書いています(東京外国語大学, 2026c, 2頁)。
合格発表と入学手続
合格発表は2026年12月16日(水)10時で、大学のホームページに合格者の受験番号一覧が載ります。推薦した国内の学校長には、発表当日に「合否決定通知書」が送られます。合否の電話での問い合わせには応じません(東京外国語大学, 2026a, 9頁)。
入学手続の期限は2027年2月1日(月)16時です。Web出願専用サイトのマイページで情報の登録と入学料などの納付を済ませ、必要書類を期日までに大学必着で郵送します。令和9年度の大学入学共通テストに出願済みの人は、手続の際に共通テストの受験票も出します(同, 10頁)。
納付金は、入学料282,000円と英語外部試験受験経費15,855円です。授業料は前半期分267,900円を5月中に、後半期分267,900円を10月中に徴収するとされています(同, 10頁)。
入学辞退は、特別な事情がある場合に限り、2027年1月29日(金)までに推薦した学校長から入学辞退届が出され、学長が許可した場合だけ認められます。許可を得ないまま一般選抜を受けても合格者になりません。2月1日までに入学手続を完了しないと、学校推薦型選抜の合格者としての権利はなくなります(同, 10頁)。
受験票、不正行為、配慮の相談
受験票。書類が受理されると、2026年11月10日(火)までに登録したメールアドレスに受験票発行の通知が届き、マイページから受験票をダウンロードして印刷します。11月13日(金)までにメールが届かない場合は、11月16日(月)に入試課に電話で問い合わせます(東京外国語大学, 2026a, 8頁)。受験票は入学手続でも要ります(同, 10頁)。
不正行為。通信機能のある電子機器類(スマートフォン、小型イヤホン、スマートグラスなど)は試験時間中に使えず、使うと不正行為になることがあります。不正行為をした場合は受験の中止と退室を指示され、その年度のすべての入試の成績が無効になります(同, 8頁)。受理された書類は返却されず、出願受付後は検定料も返還されません(同, 8頁)。
障害等のある志願者の事前相談。受験上・修学上の合理的な配慮が必要な人は、所定の様式に医師の診断書(原本)や障害者手帳の写しなどを添えて、2026年10月9日(金)までに相談します。期日のあとに配慮が必要になった人は、電話などで相談します(同, 11頁)。大学の個別試験での配慮の決まりの全体は、大学入試の合理的配慮で解説しています。
文部科学省の「面接必須」との関係
文部科学省の令和9年度大学入学者選抜実施要項は、学校推薦型選抜について、推薦要件をできるだけ具体的に定めて募集要項などで示すこと、面接(ディベート、集団討論、プレゼンテーション、口頭試問などを含む)による評価を必ず行うことを定めています(文部科学省, 2026, 2〜3頁)。東京外国語大学の学校推薦型選抜は、3学部とも面接を行い、推薦要件を学部ごとに7項目で示しています。制度の背景は総合型選抜とはにまとめました。学校推薦型選抜で面接が必須になった条の新旧は、2027年度入試で実施要項の何が変わったかで解説しています。
アドミッション・ポリシー
学士課程のアドミッション・ポリシーは、学生募集要項の冒頭(東京外国語大学, 2026a, 1頁)と入学者選抜要項の「東京外国語大学の理念と方針」(東京外国語大学, 2026b, 1頁)に載っています。求める学生像は、国内外の高校などで総合的で確かな基礎学力、思考力・判断力・表現力、主体的に学ぶ態度を身に付けたうえで、大学の理念に共感し、さまざまな文化的背景をもつ人々と共に働き、地球的な課題に取り組む意欲にあふれる人です(東京外国語大学, 2026a, 1頁)。
学部ごとの言葉は次のとおりです(同, 1頁)。言語文化学部は、世界のさまざまな地域の言語と文化に精通し、異なる言語間・文化間の架け橋となって活躍する国際教養人を目指す人を歓迎します。国際社会学部は、世界の国や地域の歴史・政治・経済・社会に関心をもち、紛争・災害、環境問題、経済格差・貧困などの問題解決に携わって人間社会に貢献する国際職業人を目指す人を歓迎します。国際日本学部は、国際的視座から日本を学び、日本発のグローバルリーダーとなることを目指す人や、多言語・多文化化の進む日本や世界で共生社会の実現に貢献することを目指す人を歓迎します。
学校推薦型選抜の方針として、英語の資格・検定試験の成績が提出書類に含まれ、「推薦される生徒に高度な英語力を備えていることを求めており」、文部科学省の「CEFRとの対照表」でB2以上を取得していることが推薦の条件になると書かれています(同, 1頁)。
このページの限界
- 配点は分かりません。学生募集要項には、書類・小論文・面接の配点や評価の基準の数字は書かれていません。
- 第1次選考が行われるかは分かりません。2026年5月の予告文は一段階選抜になると説明していますが、学生募集要項には「志願者多数の場合は、提出書類による第1次選考を行うことがある」と書かれています。このページは両方の文言をそのまま載せています。
- 併願の書き方が2つの冊子で少し違います。学生募集要項の推薦人数の注は「他の国公立大学の学校推薦型選抜と併願することはできない」、入学者選抜要項の同じ注は「他大学の学校推薦型選抜等と併願することはできない」と書いています(東京外国語大学, 2026a, 4頁)(東京外国語大学, 2026b, 15頁)。私立大学の推薦や総合型選抜との関係は、大学に確かめてください。
- 指定校推薦と帰国生等特別推薦選抜は扱っていません。入学者選抜要項と学校推薦型選抜のページに、指定校推薦の記載は見当たりませんでした。帰国生等特別推薦選抜は、外国の教育制度にもとづく教育機関で学んだ人を対象とする別の選抜です(東京外国語大学, 2026b, 18頁)。
- 中国語検定のCEFR対応は書いていません。5言語の対照表の中国語検定の欄は、段とCEFRの対応が表の上で読み取れなかったため、HSKだけを書きました。
- 選抜方法が変わる可能性があります。大学の学校推薦型選抜のページは、募集要項と異なる方法で選抜を行う可能性があり、変更は「重要なお知らせ」に載せるとしています(東京外国語大学, 2026d)。
- 2027年度入試の情報です。2026年10月9日に大学のサイトで確かめました。出願の前に、必ず最新の学生募集要項を確かめてください。
出典
- 東京外国語大学 (2026a). 2027年(令和9年)度 学生募集要項 言語文化学部・国際社会学部・国際日本学部【学校推薦型選抜】. https://www.tufs.ac.jp/documents/admission/exam/01_2027_suisen_yoko_rev.pdf (頁は紙面の番号。PDFの頁は2つ大きい。2026年10月9日確認)
- 東京外国語大学 (2026b). 2027年(令和9年)度 入学者選抜要項. https://www.tufs.ac.jp/documents/admission/exam/2027_yoko.pdf (頁は紙面の番号。PDFの頁は2つ大きい)
- 東京外国語大学 (2026c). 2027年(令和9年)度東京外国語大学学校推薦型選抜(言語文化学部・国際社会学部・国際日本学部)における選抜方法の一部変更について(予告). 2026年5月15日. https://www.tufs.ac.jp/documents/admission/exam/260515_1.pdf (頁はPDFの番号)
- 東京外国語大学 (2026d). 2027年(令和9年)度 学校推薦型選抜. https://www.tufs.ac.jp/admission/exam/guideline/suisen.html
- 東京外国語大学 (2026e). 交通アクセス. https://www.tufs.ac.jp/abouttufs/contactus/access.html
- 東京外国語大学 (2025). ドイツ語、フランス語、スペイン語、中国語、朝鮮語 各資格・検定試験とCEFRとの対照表(参考)(2025年8月4日更新). https://www.tufs.ac.jp/documents/admission/guideline/06_list_cefr.pdf
- 文部科学省 (2026). 令和9年度大学入学者選抜実施要項. https://www.mext.go.jp/content/20260529-mxt_daigakuc02--000010813_1.pdf
よくある質問
東京外国語大学に総合型選抜はありますか。
ありません。2027年度入学者選抜要項の「試験の実施方法」に挙がっている区分は、前期日程、後期日程(国際社会学部のみ)、学校推薦型選抜、帰国生等特別推薦選抜、私費外国人留学生選抜、国際日本学部の日本留学試験利用選抜と海外高校推薦選抜で、総合型選抜は含まれていません(東京外国語大学, 2026b, 2頁)。
東京外国語大学の推薦は英検何級から出願できますか。
推薦要件は英語4技能の資格・検定試験でCEFR B2以上です。英検で証明する場合は準1級以上のスコアを提出する必要があり、対照表のB2は英検のスコアで2300〜2599です。ほかにGTEC 1180、IELTS 5.5、TEAP 309、TOEFL iBT 72(新しいバンドスコアでは4)、TOEIC L&RとS&Wの合算1560、ケンブリッジ英語検定160がB2の下限です(東京外国語大学, 2026a, 4〜5頁)。
浪人生でも東京外国語大学の学校推薦型選抜に出願できますか。
卒業後1年以内ならできます。2027年度の出願資格は、2025年4月1日から2026年3月31日までに卒業した者、または2026年4月1日から2027年3月31日までに卒業した者・卒業見込みの者です。推薦人数に現役と既卒の別の制限はありません。ただし出願時に東京外国語大学に在籍している人は出願できません(東京外国語大学, 2026a, 4頁)。
東京外国語大学の推薦と他の国公立大学の推薦は併願できますか。
できません。学生募集要項は、国公立大学・学部の学校推薦型選抜に出願できるのは1つの大学・学部のみとし、他の国公立大学の学校推薦型選抜との併願はできないとしています。同じ大学の複数の学部への出願もできません。一般選抜(前期日程・後期日程)への併願は差し支えないとされています(東京外国語大学, 2026a, 2頁・4頁・8頁)。
国際社会学部の小論文の課題図書は何ですか。
トニ・モリスン著、吉田廸子訳『ビラヴド』(ハヤカワepi文庫、2009年)です。受験者はあらかじめ精読し、引用した箇所のページを書くよう求められる場合もあるため、当日は本を持参します。傍線や多少のメモ書きがあっても構いません。試験時間は9時30分〜11時の90分です(東京外国語大学, 2026a, 9頁)。
総合型選抜の対策(志望理由書・活動報告書・小論文・面接)は、武蔵野個別指導塾 武蔵境本校で副塾長の宮川涼が直接受け持っています。
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